自然・環境

2022年4月12日 (火)

資源価格に連動して物価が上昇中!!

Komugifarming

新型コロナウイルスによるパンデミックで国際的にモノの余剰感が出るのかなと思っていたが、実態はロックダウンなどによって生産量が落ちてしまい、経済活動が再開するに連れてモノ不足が顕在化してきた。最初に問題となったのは半導体だった。これにより最も影響を受けたのは自動車産業で工場生産が一時的に停止し、その後も生産量が停滞気味である。ほか、様々な電子製品の生産能力が停滞気味である。

さらに国際的なコンテナ流通の大混乱は、海外からの輸入品に頼る分野で幅広い値上げとなっている。大豆や小麦は輸入依存度が高いので、食用油、小麦、パンや菓子、麺類、豆腐など当然値上げされている。また石油価格も高止まり。当然ガソリンや灯油は値上げされるが、食品以外の石油商品、具体的にはプラスチックまで価格上昇となっている。

そして、ここに来てロシアによるウクライナ侵攻が影を落として来た。特にロシアは石油と天然ガスの資源大国で、ロシアもウクライナも世界最大の小麦生産国だ。特にウクライナは国旗の下半分が黄色だが、これは小麦畑を示している。それほどの小麦生産国が戦争に巻き込まれたら世界的に小麦不足になることは自明だ。元々物流混乱で値上げされていた小麦がさらに値上がりするとなれば、家庭をモロ直撃するだろう。

しかし、元々小麦価格は米などよりもかなり低く、多くの加工食品の最大の素材であった。値上げによって米の価格に近づけば、代替品としての米の利用が加速するかもしれない。日本では長期的に食の洋風化で小麦加工品へとシフトしていたので、国内のコメの生産はずっと減少していた。米の方は毎年豊作で余り気味なのだから、こういう小麦不足の時こそ、国内の米に改めてスポットライトを当ててほしい。

Oil-price
一方で原油価格の上昇への対応も真剣に考えたが良い。今回の原油価格上昇を一つの契機として、再生可能エネルギーへのシフトを加速度的に進めるべきだ。水力発電能力を上げるために、土砂で埋まった既存のダムの掘り下げを実施するとか、洋上風力発電のために風車をズラズラ並べるとか、電動自動車の税金を無料にするとか、やるべき対策はたくさん残されている。

また、石油製品の使用量削減も課題である。スーパーのビニール袋は有料化されているが、これなどは石油製品の一部である。食品包装材のほとんどがプラスチックフィルムばかりである。毎日食べる納豆も豆腐も卵もプラスチックで固められている。コンビニでワンパックのざる蕎麦を買ったら、容器そのものがプラスチックだけでなく、薬味、海苔、出汁つゆ、とろろ、ワサビなど、プラスチック小包のオンパレードである。ペットボトルは当然として、洗剤の容器なども全てプラスチック。便利なのは分かるが、脱炭素と言いながらこれだけプラスチックを多用するのではお話にならない。牛乳の紙パックのように、紙ベースの製品に置き換えてゆけば、ゴミの分別も楽になる。納豆の容器などは、絶対に紙で置き換えるべきだし、卵のパックなどは、外国では段ボールのようなものに入って居る。

2022年3月 3日 (木)

2021~2022年冬の寒さはどうだったか

2022020503_500hpatemp

気象庁は昨年の秋の段階でラニーニャ現象が発生している可能性が高く、今冬は厳冬年になるだろうとの予報を出していた。特に、西日本中心にかなりの寒さになるとの予報であった。上の写真は今冬特に寒かった2月5日の上空500hPaの寒気の様子である。バイカル湖あたりにあるシベリア寒気団(氷点下30度以下)が帯状に日本の方へ侵入し、日本海側で大雪となった。今年は年末以降、一貫して寒気団が日本付近まで南下してくる状態がフィックスされていたようだ。
それでは寒いと言われた西日本の気温の変化をみてみる。参考までに、近年で同じようにラニーニャで寒かった2017~2018年冬の大分玖珠の平均気温の平年偏差と重ねてみる。

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2017~2018年冬は特に寒くて、11月から2月までの4ヶ月のうち、平年より暖かいのは僅かに20日間しかなかった。2021~2022年冬は、平年より暖かいのは38日程度となっており、2017~2018年 と比較するとやや多いが、それでもほとんどの期間平年以下であった。また、平年偏差の数字を見ると、2017~2018年冬は平年より-4度の日が頻出状態であったが、2021~2022年冬は平年より-2度の日が頻出状態となっている。
結論としては、2021~2022年冬は予報とおりに寒い冬となったものの、2017~2018年冬と比べると寒さの期間も程度もやや弱く、思ったほど厳冬年ではなかったということになる。もちろん、この傾向はあくまで西日本の傾向であって、日本海側に寒気が何度も入ったため、日本海側、特に新潟から北海道にかけては相当な降雪量となっている。 
 それにしても、地球温暖化とか気候変動とかやかましいが、ここ5年のうち2年厳冬年が発生している。暑いか寒いかは、地球温暖化よりも、エルニーニョやラニーニャ現象の直接的な影響が大きいわけだし、寒い年の話は聞き飛ばして暑い年の話ばかりするのは、バイアスかけた議論で馬鹿げていると思った。

 

 

2021年11月17日 (水)

ミカンはひたすら害虫攻撃を受ける

そろそろ冬も本番に入って来た。温州ミカンが食卓に登る季節になってきたものだ。慶も1本だけ温州ミカンの木を栽培しているが、植えて10年以上経過するが、害虫との闘いばかりで、こんなに手のかかる樹木はないのではないかと呆れている。それでも、毎年10個前後は収穫できているので、手をかけるしかないという感じである。ここで、慶のミカン木を浸食する3大害虫を紹介し、退治の顛末記を記す。
まずはアゲハチョウの幼虫である。
Ageha-larvae
https://bbsimg03.kakaku.k-img.com/images/bbs/003/253/3253984_m.jpg
成虫はトラ模様のきれいな蝶々で、夏にそこらじゅうを舞っている。成虫を見ている分には優雅なのだが、この幼虫は柑橘類の葉っぱが大好物である。小学生の時とかは、幼虫を捕まえてきて、サンショウの葉っぱなどを与えてサナギまで育て、実際に成虫が羽化するところまでたどり着いたことがある。子供の自由研究にはうってつけなのだが、こと、柑橘類を栽培するとなると害虫そのものだ。とにかく食う量が半端でなく、あっという間に葉っぱが鞘だけになってしまう。アゲハチョウはきれいだが、自衛のために、見つけたら弾き飛ばしてアリの餌にするしかない。この幼虫は葉っぱの表にいるので、みつけるのは簡単だし、週単位でパトロールしておけばすぐ見つけることができるので、慣れれば食害の影響はほとんど受けることがない。ただ、放置していると、あっという間にボウズにされてしまう。
次に手強いのはエカキムシである。
エカキムシ
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この虫、ミカンの葉っぱに侵入すると、まるで迷路を描くように葉っぱの表面から栄養分を吸い取りながら食い荒らす。葉っぱ自体を傷つけている訳ではないのだが、汁を吸われた葉っぱは萎縮してほぼ枯死するので大変である。1枚の葉っぱに小さいエカキムシが1匹寄生するだけで葉っぱはダメになる。特に夏芽は確実にこのエカキムシの攻撃を受ける。対策は薬剤噴霧だが、葉っぱの裏側にいるので結構大変である。しかも、薄い膜を張りながらガードしているので、1回ぐらい薬剤を噴霧した程度では死なない。早期発見なら、迷路の先頭に潜んでいる幼虫を爪でひっかいて殺すのが良い。

最後にエカキムシと並んで手強いのはヤノネカイガラムシである。
オスの群体
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メス
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https://blog-imgs-113.fc2.com/n/o/j/nojisan1/blog_import_5c7d2c3f2e216.jpeg
このカイガラムシはとても小さく、しかもエカキムシ同様に葉っぱの裏側に潜んでいるので発見が遅れることが多い。しかも、年に3回も大発生するから、ほぼ1年中攻撃を受けるという感じだ。葉っぱをよくみて、濃い緑色のところが一部黄色く色が退色している時は要注意だ。葉っぱをひっくり返すと、白いオスの幼虫もしくはその抜け殻がびっしり付いて真っ白に粉を吹いていることが分かる。どちらかというと、太陽が直接当たる反対側の葉っぱに寄生が多いようだ。エカキムシは新芽を中心に寄生するが、このヤノネカイガラムシは古い葉っぱでも関係なく寄生する。また、オスを大量生産するメスは介殻に囲まれていて、しかも葉っぱの裏側を中心に潜んでいるので、薬剤が効きにくい。とりあえずの対策は「マシン油」散布である。これはいわゆる機械油のことで、これを水で希釈すると牛乳のように真っ白に懸濁する。これをスプレーで、葉っぱの裏表に満遍なく散布するのだ。これによって、油で体の表面に皮膜ができて窒息死するという。マシン油はベタベタ長期間葉っぱにくっつくので、持続期間が長いし、これに農薬などを散布すると油と合体化して雨で流れ落ちにくくなるので、とても有効である。
それでも、僅かな散布のムラを狙って連中は増殖を試みる。特に秋の増殖時期は収穫前で身にメスが寄生してゴマのようになってしまうこともあるので要注意である。とにかく介殻を持ったメスが卵を産むことは分かっているので、このメスを探す。大体が鞘周辺もしくは葉っぱの縁に柳の葉っぱのような茶色いメスがじっと潜んでいる。これを爪でひっかき落としてアリの餌にするしかないのだ。
このように、ミカンの木はいろいろ苦労が多いので、慶の結論としては、庭木で柑橘類を植えることは絶対におすすめしない。

2021年5月27日 (木)

梅雨入るのは早すぎる!!!

現在、2021年の5月。5月と言えば五月晴れと言われるほど、1年の中で最も季節が良い時期だ。移動性の乾いた高気圧覆われて、気温20度そこそこで乾いた晴天が続く。これは常春の気候で知られているアメリカ西海岸、カルフォニアの気候と同じだ。この短い五月晴れの週末、新緑を愛でるためにドライブ、キャンプ、BBQ、山登りに出かけるのが最も楽しい時期である。しかし、今年は新型コロナウイルスのせいで、2年連続のお出かけなしのGWとなり、GWが明けたら早々に梅雨に入ってしまった。この例年より3週間も早い梅雨入りのおかげで自動的にステイホームとなり、コロナも下火になるかもしれない。
こういう異常な年は滅多にないのだが、過去を振り返ると今後が予測できる。5月中旬に梅雨に入ってしまった年は、場所によって異なるが、概ね1976年、1991年、1993年が該当する。1976年と1993年は期間中ずっと雨が断続的に続く。特に1993年はひどくて、8月も雨ばかりでほとんど夏が来なかったに等しい年だった。いわゆる冷夏で史上最悪の米の不作年となり、タイ米が緊急輸入されたりして大騒ぎになった年である。1991年は早く梅雨に入って、例年通りに明けて夏空になった。そうすると、過去の3例から、早く梅雨に入ったから明けるのも早いという結果は期待できそうにない。7月20日ぐらいまで、この梅雨が続くと覚悟した方が良いだろう。
1年12ヶ月のうち2ヶ月も雨がシトシト降るなら、少なくとも水不足はないだろうし、電力需要も8月だけ逼迫する程度だ。当然だが、ビールや発泡酒の売れ行きは絶不調である。梅雨が長かった年の事例をみると、農作物は間違いなく大打撃を受けている。キュウリやトマトやナスは日照がないと育たない野菜なので、かなり高騰するだろう。お米は品種改良されて、冷夏でも不作にならない品種に切り替わっているので米騒動にはならないだろう。

2021年1月 2日 (土)

予想とおり寒いが偏西風に感謝

20202021

2020-2021の冬は、長期予報で寒いとなっていた。いつものように、アメダス玖珠の数字を整理してみたが、12月に入ってかなり寒い状況で推移している。これは、近年では極寒だった2017-2018の冬に匹敵する寒さである。ラニーニャが発生中で、これは2017-2018の冬と同じ状況であるが、今年はシベリア寒気団の勢力が強く、とにかくキンキンに冷えて、範囲も広大だ。こうなると、気圧配置がどうのこうのという以前に、シベリア周辺からしみ出すように冷気が押し寄せて冷やしてしまうのだ。年末にも寒波に見舞われたが、現在さらにすさまじいシベリア寒気団が日本に向けてバイカル湖付近から南下中で、1月7~8日にかけて最接近する。この寒気団の中心は、上空5千mで-51度ととんでもない極寒で、これが日本を直撃したら想像を絶する豪雪と気温低下にみまわれる。しかし、幸いなことに、この寒気団は朝鮮半島の北部まで南下してくるが、その後は90度進路を東に変えて、東北北部から北海道をかすめて日本列島から遠ざかる予報になっている。すなわち、ギリギリでかすって行くので災害規模の影響はなさそうだ。
202101

2017ー2018の冬で1月13日の上空5千mの風の分布を左に、2020-2021の冬の12月31日の同じ風の分布を並べてみた。左は日本に大雪をもたらすほど極寒となったのだが、この時は偏西風が南西諸島から太平洋岸を蛇行していた。今年は日本上空をまっすぐ吹いているので、接近した寒気が東へジャンジャン吹き飛ばされている。もしこの偏西風が太平洋岸よりもう少し南を通っているなら、今年は全国的に大雪になっていたことだろう。正に寸止めである。
2018vs2020

今回のシベリア寒気団が抜けて、その間も偏西風が蛇行せず日本上空をまっすぐ吹いてくれるなら、1月中旬から下旬は少し寒さが平年並みで落ち着くかもしれない。日本は地球上最強のシベリア寒気団の攻撃を毎年受けるが、周辺を海に囲まれていることと、偏西風がバンバン吹いていることで、この影響が和らいでいるのだ。正に海と偏西風に感謝である。

2020年7月26日 (日)

豪雨の2020年梅雨を数字で確認

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毎年のことではあるが、梅雨は大雨に見舞われる。必ずどこかで水害が発生する。直近では2018年の西日本豪雨が記憶に新しい。あちこちでゲリラ的に線状降雨帯が出現し、14府県で死者224人となった。特に広島県、岡山県、愛媛県など中四国地方で被害が大きく、岡山県倉敷市真備町地区では大規模な水没映像が全国に衝撃を与えた。今年も九州を中心に豪雨が続いており、熊本県南部を中心に78名の死者と6名の行方不明者が発生している(7月22日現在)。

そこで、どの程度降雨がみられたのか、6月と7月の数字を確認してみる。調べたのは全国11都市である。県庁所在地が8都市、それと九州の3地方都市とした。降水量は7月22日現在の数字である。

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これをみると、仙台市はほぼ平年並みの降雨量となっている。基本的に梅雨のない東北地方は関係なかったということだ。東京と大阪をみると、東京は平年比136%、大阪は145%となっていて、ほぼ平年の1.5倍の降水量となっている。かなり多いと言えよう。豪雨に見舞われている九州を見ると、福岡市が平年比161%、熊本市が142%、鹿児島市が171%となっている。福岡市と鹿児島市は確かに東京や大阪より多いが、豪雨被害が大きかった熊本県の県庁所在地である熊本市が大阪と同じ程度の増加率だというのは意外だった。何より、今回豪雨被害が集中した人吉市を見ると、平年比160%ということで、福岡市や鹿児島市とそう変わらない(元々降水量が多いお土地柄)。むしろ、広島市の方が平年比191%と、人吉よりも降水量が増えて年となっているのだ。ちなみに県庁所在地以外としては、大牟田市が平年比220%、鹿屋市に至っては244%と倍以上降っていて、まさに記録的、驚愕の数字である。

この平年比の数字を見てみると、総降水量も当然重要なのだが、降り方も重要であることが分かる。人吉市の場合は、巨大な線状降水帯が何時間も横たわり、一度にドーンと雨が降り注ぎ、しかも大河川である球磨川が氾濫したことが被害を大きくしたと言える。線状降水帯というのが水害の元凶だということが近年特定されつつある。おそらく過去に発生した水害も同様だった可能性が高い。

今年の梅雨が大雨になった最大の理由は、「梅雨前線がずっと停滞してしかも活発だった」という一言に尽きる。梅雨前線が日本の上空に停滞するから梅雨なのだが、例年だと多少上下したり、時々弱まって雨雲が薄くなったりするのだが、今年はべったり西日本上空に張り付いて動かない。しかも、弱い太平洋高気圧の縁を回り込む南西風、インド洋から中国中南部を抜けてくる湿った西風、それと朝鮮半島に居座って弱く流れ込む北東風が湿舌を産み出し、線状降水帯を何度も形成して雨を降らせ続けたのである。加えて、東シナ海の海水温が高かったことも、降水量を多くした原因として考えられるという。いずれにしても、こんな年はそう滅多にないので諦めるしかないが、防災対策はこういう年が毎年続くという前提で組まないと、水害は減らないだろう。

2020年7月11日 (土)

ビニール袋の有料化は駄策である

Rejibukuro

7月1日から全国の小売店で、プラスチック製のレジ袋を有料にすることが義務づけられた。環境省などは、生活に身近なレジ袋をきっかけに、プラスチックごみの削減につなげたい考えのようだ。環境省の試算によれば、国内で1年間に出るプラスチックごみのうちレジ袋は2%から3%ほどとみられているらしい。小泉大臣も記者会見で、「レジ袋が、ごみの多くを占めているわけではないものの生活に身近なレジ袋の有料化をきっかけに、使い捨てプラスチックへの意識を高め、ごみの削減につなげたい」とアピールしていた。

使い捨てプラスチックの主流ではないレジ袋をターゲットに規制をかけるというのは、いわゆるスケープゴード行政である。これをやったからと言って、しょせんレジ袋は全体の2%から3%ほどの消費量なので、使い捨てプラスチックが減少する量は微々たるものだ。レジ袋が有料になったからと言って、他の使い捨てプラスチックの消費を避けようと思う人はほとんど居ないだろう。正直レジ袋をゴミ袋として有効利用していた慶にとっては大打撃の政策である。しかし、慶も 「使い捨てプラスチックを減らした方が良い」という総論には賛同するから、粛々と金を払ってレジ袋を買い続けるしかない。
全国的にはそう混乱はないだろ。一部のスーパーなどでは、先んじて有料化して金をとっていたところがある。そのことが、店の売り上げに影響したという話も聞いたことがない。また水分を含んだゴミをスーパーの袋に包んでいた人は、昔ながらに新聞紙に包んだり、あるいは水分を含んだゴミを脱水させる機能を持ったゴミ処理機を購入したりと、生活の質が変わることも想像される。そう、便利なレジ袋から、やや不便な昭和の生活に戻るのである。
しかし、肝心の本丸の使い捨てプラスチックが減る要素があるのだろうか。身近なところでは包装品や食品を包む器材、洗濯関連の用品が使い捨てプラスチックの本丸だ。毎日食べる米やパンの包装品はどれも使い捨てプラスチック。豆腐や納豆もカマボコも卵もチーズも同様だ。野菜だって透明フィルムに包まれているし、肉はトレーに入っている。食品包装器材でプラスチックが使われていないのは牛乳パックぐらいなものだ。食品をつつむ器材は、トレー以外は再利用されることがない、使い捨てプラスチックの代表格である。しかも、菌の繁殖や食品の食味を安定的に保存し、重量を増さないためにはプラスチック器材が最も優れており、これが代替される予定もないだろう。洗濯用品となれば、プラスチックから紙やガラスへの代替はほぼ絶望的だ。唯一期待されるのは、弁当の容器がプラスチックから紙製へ移行することだ。あれほど海や川に浮かんでいるプラスチックゴミはないので、早く紙製に移行してもらいたい。
最も便利で、使い捨てプラスチックの中で主流でないレジ袋を規制したというのは、手をつけやすいところから規制したというだけのことで、駄策と言ってしまえばそれまでだ。まだペットボトルのように確実にリサイクルされることが分かっているなら金を払っても協力する意義が見いだせるが、このレジ袋有料化は誰もが損して環境へのメリットも少ない駄策である。

2020年5月 7日 (木)

新緑の季節になると聞こえる動物の鳴き声

季節は早くも春。それも新緑の季節だ。山々は黄緑色の新芽が芽吹き、冬は茶色だった草木も伸びて、一部は黄色や白の小さい花を咲かせている。慶は冬の間に停滞していた植物や生物の活動が、気温の上昇とともに一気に躍動的になる春はとても大好きである。この春になると、新芽や花などの色だけでなく、音も耳を楽しませてくれる。特に動物の鳴き声も盛んになる季節でもある。

まずは野鳥。スズメやツバメが飛び交い、子作りの季節でもある。我が家の軒先でもスズメが毎年巣を作り、巣立ち前のスズメの子供たちの餌をねだるチュンチュンという鳴き声がやかましい。庭に出ると、親スズメが頭の毛を逆立てして、警戒を示す舌打ちのような鳴き声で威嚇する。「お前みたいな豆粒鳥に威嚇されても怖くはない!」と無視しつつ、子供たちの無事なる巣立ちを心から祈っている中高年オヤジである。同様に家の軒先にはツバメも巣を作る。日本人は心優しいというか、このツバメの巣を撤去したりすることはなく、糞の山ができるところに新聞紙を敷いたりして、心温まる風景が広げられるものだ。

また山野に行くと、ホトトギスの鳴き声も盛んだ。3月頃、若ホトトギスがさえずりをはじめるのだが、最初のころはカミカミで超へたくそで、「おいおい、大丈夫かよ」と人ごとのように聞いてハラハラしているのだが、そのうち徐々に上達し、5月頃になれば、「ホーホケキョ、キキキキキキキィ~~」と山中に響き渡る、美しい鳴き声まで上達する。このホトトギスの鳴き声の上達と、学生の卒業と就職を重ね合わせて、「頑張れよ~~」と心から応援している自分に少し恥じらうのである。
また5月は田植えの季節。強欲な百姓は二毛作で、耕作地を休ませず、冬も小麦やタマネギを植えたりしているが、田舎の棚田はさすがに冬はお休み。レンゲ畑を耕し、水を張って代掻きをする季節である。この田んぼに水が張られた瞬間から、田んぼはカエルの天下と化す。このまま夏まで、毎日夜になるとカエルの大合唱である。都市部に住んでいる人には理解できないかもしれないが、この夜の田んぼのカエルの大合唱はすさまじい。安眠妨害と思えるほどの音量である。しかし、このカエルの大合唱も、慣れてしまうと実に快適である。むしろカエルの大合唱を聞きながらら寝るほど、幸せな安眠ミュージックはないのではないか(相当な田舎者)。面白いことに、カエルの大合唱は連鎖的に発生する。また日没から夜半に激しく、丑三つ時や朝方はぴったりと止む。また、晴れた日は弱く、雨が近づくと激しくなる。だから毎日カエルの大合唱を聞いておれば、翌日が雨か晴れかまで分かるのである。

2020年2月21日 (金)

この規模の暖冬、過去にも2回あり

1月の中旬の時点で今年の暖冬についてブログに書いたが、それから1ヶ月経過し、その傾向は変わらなかった。節分時期に寒気が降りてきて、平年並かやや寒い日が何日か続いたものの、その後もまた暖気が入って暖冬に逆戻りとなった。今年はこのまま暖冬年で終わる。慶も驚いたのは、12月には枯れてしまうコスモスが年明けまでしぶとく残り、一方で1月中旬には早咲きの菜の花が咲き始めて、コスモスと菜の花が同時に咲いている絵をみた時はビックリした。またサザンカが今年ほど長く咲きまくった年も珍しかった。テレビなどでは過去最大規模の暖冬というような言い回しがみられるが、ここはちゃんと数字を振り返った方がよい。

以下に大分・玖珠の平年偏差を半旬毎に図にしたものを示す。

Pastwarmwinterscomparison

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過去の暖冬年としては、1997~1998年と2006~2007年が知られている。参考までに、2017~2018年にかけての寒冬年も一緒に整理した。そして今年の2月中旬までも整理している。みてのとおり、今冬は偏差が常にプラスに出るなど、かなりの暖冬年であるが、1997~1998年と2006~2007年も負けず劣らず暖冬年だ。数字を見ると、今のところ今年の冬がダントツで暖かいが、過去も相当なものだ。1997~1998年は20世紀最大規模のエルニーニョ現象が発生していたので、この暖冬年は分かる。13年前の暖冬年については、すっかり忘れていた。そこで、2006~2007年の暖冬年に何が起きたかネットから拾ってみる。まずこの年の冬は、今年の特徴とは若干異なる。もちろん暖冬なのだが、大陸からの高気圧の張り出しが強く、一部が途切れて日本列島上を移動性の高気圧として移動し、その後ろから低気圧が通るというパターンを繰り返した。大陸から張り出した高気圧から、通常は寒気が流れ込んでくるが、北海道の東海上にばかり寒気は抜けて、本土は秋晴れと小雨の繰り返しとなっていた。今年の場合は南からの高気圧の張り出しが強かったので、気圧配置が異なる。また、今年は寒気が日本方面にかなり垂れ下がってきていたが、上空の南西風で東へ飛ばされて、本土は寸止めで済んだ状況だ。

<2006~2007年冬の特異事項>
○スーパーでは鍋物の食品が売れずに、アイスクリームや冷たいお茶がよく売れた。
○畑では冬野菜の成長が良く、白菜や大根は値下がりした。
○養殖カキの成長が早く平年の2〜3割安に。
○千葉県沖ではマダイが例年より1ヵ月ほど早く漁期をむかえ、しかも大漁。
○カエルが2月に産卵

そこで今年をみると、鍋物の売れ行きが非常に悪かったことが冒頭から報道されていたので同じ傾向だ。カキについては、全国的に不作だったため、値下がりはなかった。野菜の成長が良く、春野菜が前倒しで出荷されて暴落気味であることは13年前と同じだ。キャベツやレタスが1玉で100円以下で売られているのを久々にみた。農家は豊作貧乏だったことだろう。一方で、晴れ間は少なかったので、アイスや冷たいお茶が売れたという情報はない。カエルの卵を1ヶ月早く観察という情報も13年前と同じ。

正直、スキー業者や衣料品店関係者でなければ、冬は暖かい方が断然よい。早朝白い息を吐きながら駅まで歩いたり、会社帰りに寒風で手や耳を冷たくしながら帰宅するのは嫌なもんだ。

2020年1月11日 (土)

エルニーニョなしだが2年連続の暖冬か


Kusu20182020-temperature
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先立つ2018~2019の冬は、エルニーニョ現象のおかげで、教科書的に暖冬となり、おかげさまでしばれる思いもせず冬越しできた。今年の冬はエルニーニョ現象も収まり、さすがに2年連続で暖冬というのは確率的にあり得ないので、十分な冬準備を行っていたところである。
まずやったのは、冬物の更新。特に上着は中綿付きのものに新調した。足が冷えるので、ヒートテックのアンダーを購入。スウェットも厚手に買い換えた。車を運転する時にハンドルが冷えていると気分が滅入るので、皮の手袋も買った。仕事中に暖房が行き届かない足下を暖める、小さいセラミックヒーターも購入した。自宅の暖房が良く効くように、天井を仰ぐサーキュレーターも購入した。
そして蓋を開けてみると、11月になっても、12月になっても、なかなか寒くならない。クリスマス時分に年末年始寒くなるとか週間予報やっていたのに、正月も良い天気である。そして今日現在、ほとんど寒くない。強いて言えば12月上旬にちょっと平年ぐらいかなという寒さがあったが、3年前と比べると雲泥の差だ。ありゃ、準備万端なのに空振り。
そこで、アメダスの数字(大分県・玖珠)を参照してみた。

表を見ると、2年前は相当寒かったことが分かる。平年を下回った日の割合が77.4%と圧倒的、偏差をみても、期間中(11月1日~2月15日)の平均が-1.74゚Cと圧倒的な寒さだった。その泣きのブログは以下に掲載している。

http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-02fe.html
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-42db.html
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-703a.html
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/20172018-6dba.html

今年は12月の上旬に平年より寒い期間が1週間ばかりあったものの、それ以外はほぼ一貫して平年よりかなり高い。間違いなく暖冬だ。寒いより暖かいに越したことはない。ただ2年連続となると、地球温暖化も気になる。もちろん、まだ1月10日までの結果なので、冬はあと1ヶ月は続く。ここで思い切り冷えると、結果的には平年並だったという結果もあり得る。

ここまでの暖かさの原因は、毎年冬に見られる冬将軍の来襲がないからだ。上空5500mでマイナス30度以下のシベリア寒気団が日本列島を包み、日本海から黄海ににかけてびっしりと並ぶ筋状の雪雲なるものが、今年はほとんど見られない。せいぜい北海道周辺に少しかかる程度だ。そこで高層天気図を見ると、日本の南海上に背が高く大きな高気圧がどっしり構えていて、ここの西の縁で偏西風が北に押し上げられている。このため、平年だと日本の真上を西から東へ直進し、この偏西風の位置まで下がってくる寒気団が、日本海の真上で北海道方面へと南西方向に大きく押し上げられており、日本本土には冬将軍が掛からない状態が続いているのである。なぜか真冬に太平洋高気圧が発達しているのである。

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この状態はインド洋の水温と関係あるようだが(インド洋ダイポールモード現象)、このあと少し緩むようだ。そうなると、平年のように寒気が日本列島までかかるようになるので、1月下旬から2月にかけては、平年並みの寒さに戻るのかもしれない。

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