グルメ・クッキング

2021年8月 6日 (金)

最強のアペタイザーかもしれない「ところてん」

Tokoroten
慶は家庭の食事にもコース料理方式を導入すべきではないかという考えを持っている。日本人はせっかちというか、いわゆる定食が典型的なのだが、最初に全品ドーンと並べて出す。確かに広いお盆に全品並べてテーブルに置かれると、「お~」という贅沢な気分にはなる。しかし、どうしてもがっついて、血糖値が上がるし、食事をゆっくりと楽しむという食べ方ではない。家庭でも同じだ。カレーライスの日は、サラダとてんこもりのカレーライスが最初からテーブルにある。コース料理というものが日本で普及するかどうかは別にして、じゃあ、コース料理はどういうものを想定するかがポイントとなる。コース料理というのは、サラダ、前菜、メインディッシュ、デザートが基本である。日本人は夕食でパンをつまんだりしないので、日本人的には、サラダ、前菜、メインディッシュ、ご飯もの、デザートもしくはお茶という順番が基本だろう。
外食だと、最初に出てくるのはサラダだ。これはこれで良い風習だと思うが、お腹が空いている時は、最初にガツンと行きたいという気分もある。サラダが出ても、野菜嫌いの人は見向きもしないケースもある。居酒屋だとお通しということで、きんぴらゴボウやほうれん草のおひたしなどが出たりする。しかし、これとて、根菜であり、サラダの延長線上だ。
健康を気にする人ならだいたい基礎知識として入って居るかと思うが、血糖値がガツーンと上がるのが体には良くない。お昼に丼やラーメンを食うと、最初の一発目で炭水化物が入るので、血糖値が急上昇するのだ。これはインシュリン分泌に負担をかけ、こういう食生活を続けると肥満体質となり、血管も痛んでいく。そういった意味で、前菜にサラダとう選択は、健康のことを考えると、実に合理的な選択なのである。ただ、どうしても最初にガツンと行きたいという欲望に、サラダで応えることは難しい。
しかし、日本人というのは天才というか、歴史的にいろいろと吟味されて、最適な食材を見つけ出している。食事の前の最初に一発目に胃袋に放り込む候補として、サラダに勝る食材がある。それは「ところてん」だ。
そもそも、ところてんとは何者か。材料は海藻(テングサ)だ。これを煮詰めて凝集させた、無色透明の凝固体である。全体の98〜99%が水分で、残りの成分のほとんどはアガロース(多糖類)である。食べても腸内で消化されないので、栄養価はほとんどない。ただの水と食物繊維である。しかし、その効果は絶大だ。血糖値の上昇を抑制できる。空腹の状態で食事を摂って、血糖値が急上昇すると、血糖値を下げる「インスリン」が過剰に分泌され、糖質が脂肪として身体に蓄えられやすくなる。しかし、ところてんに含まれる食物繊維は、糖質を吸着しながら、胃から腸へとゆっくり移動していくため小腸において栄養素の吸収スピードがゆるやかになり、食後の血糖値の急上昇を抑えるのだ。さらに、動脈硬化や心疾患のリスクが高まるコレステロール値に関して、ところてんに含まれている食物繊維は胃で吸収されないまま腸へ移動した後、コレステロールや胆汁酸を吸着するなど、コレステロール値低下につながる。ほか、ところてんには腸内環境を正常化し、便をやわらかくすることもできる。生野菜のサラダに含まれる食物繊維は微々たるものなので、ところてんの効果は絶大である・
ところてん自体は味のないゼリーなので、当然味付けが必要だ。前菜、すなわち、お腹が空いた時にドーンと胃に放り込むアペタイザーとしては味付けが重要だ。幸いなことに、ところてんは様々な調味料と相性が良い。最も普遍的なのは二杯酢あるいは三杯酢をかけた物にゴマやノリなどを添えて食べるのが一般的だ。ほか、ネギ、きな粉、刻んだキムチ、ドレッシング、何でも合うのだ。これをつるっと一発目に食べれば、しばらく空腹が和らぐ。毎日行けるのではないか。特に夏の暑いときほど冷えたところてんは心地よい。
日本人がところてんを食べ始めた歴史は古い。最古の記録は、正倉院の木簡に記されているという。江戸時代には庶民の間食として好まれ、砂糖もしくは醤油をかけて食べられた。いまでいうところのスイーツ的な存在だったのだろう。これだけ歴史のある食材なのだから、今後もずっと存在感を示して欲しいものだ。

2021年6月29日 (火)

再び、ソース、ケチャップ、マヨネーズを使おう!

 

Mayokechyappu

以前、このブログで、調味料として冷蔵保存が必要なドレッシングが多すぎることを憂い、「中濃ソース、ケチャップ、マヨネーズは確立された、立派で、保存性が高く、テイスティーな調味料である」と主張したことがある。

http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-791a.html

気がつけば、それから既に9年も経過している。その間に世の中は急速に進んで、大量生産大量消費どころか、少量多品種生産の弊害まで問題視するようになってきた。さらにSDGsという概念まで出てきており、とにかく便利さより、子の代、孫の代まで地球環境を圧迫せずに生活できることを至上の目標とする状態まで進んだのだ。いや、進んだというより、過去に逆戻りしているとも言える。
SDGsを突き詰めると、便利さよりも持続性が優先される。SDGsの目標を字面だけ見ていると、両者は並立しそうな印象を持つが、まるっきりの勘違いで、結局は便利さを犠牲にして、持続性を優先している。それは非効率なスローライフに行き着くゴールでもある。田畑を耕し、薪でエネルギーを得て、定住型で質素倹約な生活を行う農本社会への逆戻りを目指しているのかもしれない。
さて話が長くなってしまったが、SDGsの最初の1歩として、9年前に慶が主張したドレッシング不要論、 ソース、ケチャップ、マヨネーズにとどめてておけ、という主張がよみがえる。当時も主張したが、冷蔵庫にドレッシングや○△の素なる調味料がびっしり押し込まれて何が何だかわかららない状態はみっともないということだ。冷蔵庫はできるだけ小さくして、常温保存可能な食品にシフトすることがSDGsな生活である。上記3つの調味料を冷蔵庫に入れている人がいるが、ちゃんと常温で保存可能だ。しかも、すべての料理に万能である。仮にどうしてもたまにドレッシングを使いたいというのであれば、小分けされたものを使う方が良い。コンビニで有料で買うような、1食分だけ小分けされたドレッシングで十分なのだ。この3種の調味料に、醤油とお酢があれば、ほとんどの味付けが完成する。すべて冷蔵保存不要である。
よく素人が、ツナ缶にマヨネーズと醤油を垂らして食べておいしいとか言っているが
、まさにこれこそ理想に近い。全部常温保存可能で、調理の必要がない。ただ。ツナはカツオで資源の状態が良くないので、できれば鰯の水煮缶にマヨネーズと醤油だともっといい。お好み焼きなども、相当SDGsな料理である。具材は国内調達できるし、調味料はソースとマヨネーズだけで行ける。調味料がシンプルになればなるほど、食材の味に敏感となる。麻婆豆腐を思い出して欲しいが、あそこまで調味料に支配されると、豆腐の質などどうでも良い。しかし、調味料がシンプルになれば、豆腐そのものの味が勝負を付けることになる。食材と調味料というのはこのような関係にある。食材が良ければ味付けなど必要最小限で良いのだ。

2021年4月24日 (土)

ブレーキとアクセルを激しく繰り返す荒い運転

Mouse_guard

非常事態宣言翌日に食レポ番組を延々流す某テレビ局

年末年始を契機に拡大した新型コロナウイルスの第3波は、1月中旬から減少に転じて、2月末から減少したまま横ばいとなった。ここで政府も自治体も非常事態宣言の解除に舵を切ろうとしたのだが、感染症の専門家は当時からリバウンドが心配と釘を刺していた。しかし、経済の回復も重要ということで、非常事態宣言は解除されてしまった。3月になって人出が増えてしまい、花見シーズンと春休みによって、やはりというか人出が増してしまい、感染者が増加に転じて第4波が発生した。正にリバウンドである。しかも、多くの専門家がシミュレーションまでやって「具体的にこうなる」と予測していたのに。非常事態宣言を解除してから、たったの1ヶ月半で逆戻りだ。何なんだろうか。

この1年間、新型コロナウイルスと様々な闘いを続けた結果、我々も相手の正体がだいぶ見えてきた。感染に直接関係するのは、口から出る飛沫である。当初言われた接触感染はそれほど多くはなさそうだ。だから、マスクは当たり前、食事をする際はできるだけ密にならないようにしつつ、あまりしゃべらない「黙食」が基本だ。できる対策は全部やっているが、感染者は人出に従って増減する。これ以上の追加の対策がないということで、結局はSTAY HOMEの繰り返しになってしまう。
正直、慶は、この人出を止める対策は一時的な効果があっても、緩めたら元に戻るだけなので、あまり効果的ではないと考える。今の対策でもなぜ感染が起きるのかを徹底して考える必要がある。実行再生産指数が1.1~1,2の間を行ったり来たりしているので、基本的には良く持ちこたえていると思う。しかし、それでも、抜け道があるのだ。特に現在の感染拡大は、家庭内や施設内感染が中心だ。企業内での感染はだいぶ減った。これは組織内対策が徹底しているからだ(例外は厚労省であるが)。外で感染した人が家庭や施設にウイルスを持ち込んでいるのだ。施設内、特に病院や老人施設での対策はもっと真剣にやる必要がある。少なくともこうした施設に従事する職員は自宅以外での外食は禁じて、PCRか抗原検査を義務付ける必要がある。また、若者は自粛に従わないので、徹底マークするしかない。スマホに行動履歴をトラッキングするソフトをインストールして、これをあらゆる局面でスキャンして、やたら不特定多数の人と接触していると判断されたら警告を出す。どの若者が安全で、逆に危ないのかを判別することは重要だ。そのために、厚労省がアプリを作っているのではないか。あれは一体何の役にやっているのだろうか。もっとやれることをやらないからリバウンドするのであって、政治家や行政は国民に我慢を強いるばかりではなく、もっとやれる対策を徹底させるべきだ。
しかし慶が最も奇っ怪に感じるのはマスコミだ。非常事態宣言を解除すると町中で路上のみしたり騒いでいる若者を追いかけて危険性を煽り、次に非常事態宣言が発出されると、飲食業などの経営者を直撃して、これでは店が持たないと負の効果をことさら喧伝する。その一方で、非常事態宣言が出た翌日に、朝から情報番組ではマウスガードして食レポめぐりをやっていたりする。医療現場では必死の治療が続いており、毎日何十人も死人が出ているのに、その報道は全く無い。正直言ってテレビを観ていると何が何だか分からなくなっているので、最近はテレビはニュースだけにして、他はできるだけ観ないようにしている。

2020年9月14日 (月)

地方の魚肉練り製品を改めて見直す:仙崎かまぼこ

Senzakifishcake
長門市ホームページより

魚肉練り製品は水産業が盛んな地区では必ず特産品として売られている。ただ練り物というのは、やはり畜肉や魚介類と比較して見た目がしょぼいので、これを特産品としてもなかなか消費が増えるところまで至らない。

割とメジャーなかまぼこは、宮城県の笹かまぼこと鹿児島県の薩摩揚げである。笹かまぼこは表面が竹輪ほどではないがぱりっと焼かれていて、笹の葉のような形のシャープさとぷりぷり感が楽しい。中にはチーズが入っているものもあったりして、バリエーションがすばらしい。全国チェーンのコンビニなどでも結構売ってある。難点は、見た目のバリエーションがなくパッとしないことか。薩摩揚げは南九州らしく、「これ焦げているのか?」というぐらいしっかり揚げてある。油もベトベトだ。要するに、荒削りで、何の飾り気もないのである。味は無茶苦茶甘くて(砂糖の添加量が多い)、特に関東の人には受け入れ難いだろうが、これが酒のおつまみとして食べると飽きないのである。特に焼酎と薩摩揚げは良く合う。ただし胸焼けに注意。

西日本、特に魚肉練り製品が食卓によく登場することで知られている中四国地区で、かなり個性的で飽きない魚肉練り製品が3つあるので順次紹介する。今回は仙崎かまぼこである。

仙崎とは、山口県の山陰側にあるひなびた町の名称だ。長門市の少し南側に湯本温泉というのがあり、ロシアのプーチン大統領が来日した時に首脳会談が行われた。長門市には安倍前首相のお父さんのお墓があるように、要するに安倍前首相の地元である。山口県長門市仙崎地区は魚肉練り製品産業が盛んで、「仙崎かまぼこ」というのがブランド化してる。どこの業界もなんちゃら協会とかを組織して、品評会などお手盛りの審査会をやっているものだ。かまぼこ業界も、「全国かまぼこ連合会」というのがあるようで、そこの全国蒲鉾品評会の過去の受賞一覧がネットに出ているので見てみると、かまぼこ業界の雄である塩釜市や小田原市と肩を並べるほど、この仙崎市のかまぼこ業界は毎年健闘しているようだ。

仙崎かまぼこの特徴は、「焼き抜き」といわれる山口県独自の伝統手法で、調べると、かまぼこ板の真下から間接的に焼きぬくとのこと。表面に直接火をあてないため、蒲鉾の色は真っ白で、表面は樹皮状のちりめんじわができる。コレが見た目の最大の特徴だ。焼き抜きは、焼成温度が低く、肉温の上昇が緩慢なために、鮮度が落ちているとかまぼこの良し悪しを決める歯切れの良さが失われるらしい。鮮度が良ければ日持ちは十分ということで、焼き抜きは魚の鮮度が命であり、好漁場と漁船団を保有している長門ならではの製法らしい(長門市のホームページから要約)。

この仙崎かまぼこは、見た目は普通のかまぼこで表面にしわが入っているだけで良くある板付きかまぼことの違いは感じない。裏返すと板が焦げているのが特徴だ。一口食べると恐ろしく弾力があって、まさにプリプリである。なんともうれしくなるテクスチャーである。スライスして醤油をわさびを付けて食べるだけで、立派な主食となる。魚の味もしっかりついており、「これこそ正真正銘のかまぼこ」という感じがする。
板かまぼこというのは、ピンクに色つけされたものが多く、見た目は変化が少ないのだが、食べた時の味や食感は製品によって大きく異なる。魚や製法が良くないのは、べちゃっとして魚の生臭みが強い。その土地の練り製品が上等かどうかを見極めるのには、この板かまぼこを食べて基礎力判定するのが近道である。

2020年7月30日 (木)

三大麺料理を比較する

 

Udonudon

慶が世界中をそこそこ回った感想として、麺類料理が多いところほど、グルメな土地柄であるという法則性を感じる。まずイギリスや北欧、アメリカなど、クソ不味いものばかり食っているところでは、麺料理が乏しい。中東やインドなど、料理のバリエーションが乏しいところもほぼ同様だ。逆にイタリアやスペイン、アジア、中米や南米は麺料理が豊富である。

麺料理というのは、まず食文化の古さを示している。その国の歴史が長いと、何度も飢饉を経験しており、高カロリーの炭水化物の保存食として、麺類は発達する。日本国内でもそうだが、山奥や離島、半島など、物流が厳しい、干ばつなどのリスクが高い場所で麺類が日常の食生活に染みこんでいる。

 

麺類というのは、ゆでたりして水で戻す必要があり、そのままでは食べることができない。しかも、出汁やスープや調味料で味付けを行い、各種の具材をトッピングして初めておいしい料理になる。保存も調理も簡単だが、味付けには工夫が要るのである。そこはパン文化とは大きな違いである。

日本もグルメ大国なので、各種の麺類が存在する。店舗数で比較すると、以下のようになっている。
ラーメン店舗数:31,988軒
そば店舗数:24,924軒
うどん屋店舗数:24,030軒
慶の感覚では、ラーメンが圧倒的に1位で、その半分がうどん、さらに半分がそばという感覚だったが、意外と拮抗している。特にそばが健闘しているような印象を受けるが、実際にはそば屋でうどんを提供したり、うどん屋でそばを提供したりしていることが多いので、実態としてはうどんとそばが結構リードしているかもしれない。
ここで、いくつかの評価軸でラーメン、うどん、そばを比較してみる。

○コスパ度

うどん>ラーメン>そば

ここで言うコスパ度とは、満腹度÷価格のことである。やはりうどんは「安い」というイメージがある。実際にラーメンで700~800円が相場だが、うどんは450~600円の間にモードがある。ラーメンは腹持ちが良く、脂質も多いので、満腹感は大きい。そばは材料費が高いので、商品価格も高めで満腹度も低いので、天ぷらそばとかトッピングしないとなかなか満腹感が得られない。

○ヘルシー度
そば>うどん>ラーメン
ヘルシー度で言えばそばの右に出るものはない。なにしろ、そば自体が各種の栄養素もルチンなどの機能性成分も含まれ、間違いなく健康食品レベルの効能がある。うどんもラーメンも小麦粉ベースで栄養学的には同じだが、うどんの方のカロリーが低いので、この順番が当然である。なにより、ラーメンは塩分がすさまじい(特に醤油ラーメン)。

○多様度・季節性

ラーメン>うどん>そば

ここは非常に悩んだ。特にラーメンとうどんのどちらの多様度が高いのかは評価が難しい。通常は醤油、豚骨、味噌のスープ、各種の具材の組み合わせでラーメンに軍配が上がるのだが、ラーメンというのは基本的に暖かいスープである。うどんやそばは、暖かいのもあるが、ざるもぶっかけもある。夏のことを考えると、ざるの形態はポイントが高い。特にうどんは意外とトッピングが多様で豊かだ。天かすやネギや鰹節だけでも十分だし、天ぷらも各種ある。肉うどんも、わかめうどんも捨てがたいし、福岡ではごぼ天や丸天などの個性派もある。香川の釜玉となると、もはやカルボナーラだ。しかし、ここではあえてラーメンに軍配を上げてみた。

○高齢者への親和性
うどん>そば>ラーメン
慶もだいぶ歯や胃腸が弱ってきた。そうなると、咀嚼が簡単で、胃がもたれない麺類を欲するようになる。そうなると、うどんは噛みきりが少ないし、何より胃がもたれない。うどんは水分が多く、消化されやすいので、高齢者向きである。そばも胃がもたれないので良い。ラーメンは消化が悪いし、何より塩分や脂質が多く、胃がもたれる。高齢者にラーメンは酷なのである。

○国際度

ラーメン>うどん>そば
これは圧倒的にラーメンだろう。そばを楽しみにしている外人はみたこともない。うどんは味が濃い、バターやチーズなどの油脂中心の調理に慣れた外国人には、あっさり過ぎて物足りない。外国でうどんというのは、慶がデンマークで一度だけ見たことがある。ひらがなで「うどん」と書いてあったが、実際は日本の粉末うどん出汁に、パスタ麺を放り込んだものだった。しかし、この北欧のように、ベジタリアンやビーガンが多く、冷涼な気候で、物価も高い国では、うどんが結構受けるかもしれない。将来性という意味では、うどんはダークホースかもしれないのではないか。
あと、ここでは紹介しなかったが、外人がソース焼きそばを結構気に入るケースが多いということだ。ラーメンと焼きそばという粉モノ攻撃で、外国人観光客の胃袋を掴む作戦も面白いかもしれない。

 

2020年7月23日 (木)

家庭用カレーをデラックスにする基本裏技(必読)

暑くなってくると、ジャワカレーのTVCMではないが、カレーを食べたくなる。暑くなると、手っ取り早く飯を食って、スカッとなりたいからだ。別に手っ取り早く食べるならラーメンでもうどんでも良いのだが、汁物よりカレーの方が、より簡単にサクサクと食べれる気がするからだろう。

さて、物価は過去30~40年間、給与収入に応じて上昇し続けている。例えば、この30年間ずっと同じブランドのお菓子やアイスは、すべて値段が1.5~2倍になっている。ポッキーもポテトチップスも、ガリガリ君も、皆値上げされている。そうした中、慶が思うに、生卵とカレーのルーは、この30年間価格が全く上昇していない食材ではなかろうか。例えば、市販のカレールーのうち、低価格帯のものを見わたすと、固形量140~150g、8皿分で、100~200円である。1皿分に換算すると、たったの12~25円と格安だ。もちろん、、これより何倍も高い高給ブランドもあるが、価格差ほどに味の違いを感じない。これは間違いなく物価の優等生である。

消費者の多くは、既存のカレールーに、各自好きなスパイスや具材を追加して、味をグレードアップさせている。ルーのみは基本の味付けであり、それだけでは不十分と考えている家庭が多いのが実情である。

慶が子供の頃は半ドンと言って、土曜日は登校日であり、昼で終わっていた。土曜日は登校日なのに、給食がなかった。給食センターのおばちゃんたちは高給取りの公務員の身分だったのに、土曜日は給食を作っていなかった。ということは、先んじて週休2日制だったのだろうか?それを言うと、じゃあ子供たちが夏休みの時に先生たちは何をしていたのかという話にも波及するので、それは別途検証することにしよう。さて、かつての土曜日は会社も学校もあるのに、少なくとも学校では給食が出ない。午後丸々余っているので、その状態で学校帰りに友達の家に寄ると、まずは昼飯ということになり、そういう時の多くがインスタントの袋ラーメンかカレーが用意され、くっついてきた慶にもお昼ご飯としてこれらが振るまわれるのである(感謝感謝)。しかし、貧しい家庭の友人宅へ行くと、カレーがレシピより相当に水増しされている関係で、ご飯の上にかけたルーはすべてご飯の間を抜けてしまい、ベージュのご飯の上にわずかなジャガイモとニンジンだけが乗っかって、肉もなし、という悲しい映像が広がっていた(今で言うところのカレーリゾットだ)。いや、少なくとも30年前の家庭用カレーはレシピ通りに作っても、カレーの臭いはしても、小麦粉と油の食感が支配する、安物だったのだ。カレーのルーはその頃からすれば同じブランドでも相当グレードアップしているものの、こうした過去の悲惨な家庭用カレーから逃避すべく、如何に追加のスパイスや具材を入れるか、レシピより若干濃く調整するかが、各家庭の腕の見せ所となっている。

慶は具材で工夫するのではなく、追加の調味料の塩梅で裏技としている。使用する追加調味料は以下の通りである。
・ソース
・味噌
・醤油
・コショウ
・スライスニンニク
・砂糖
・鶏ガラスープ
・クレープ
・赤ワイン
・シナモン
・クレージソルト
・重曹

他、巷で良く使われているチョコレート、バター、インスタントコーヒー、ケチャップ、ヨーグルトは使わない。乳製品をあまり入れると焦げが出て苦みが出やすいことと、ケチャップやヨーグルトを入れると酸味のコントロールが難しいからだ。ヨーグルトの代わりにクレープを少しだけ入れるところ、苦み(コク)の代わりに、コショウとシナモンと赤ワインを追加する、酸味を消すため、重曹をちょっとだけ入れるあたりがオリジナルという感じである。とにかく、安物のカレーにコクと深みを出すというのがポイントである。また、マイルドさを添えるのに砂糖と鶏ガラスープは貢献度が大きい。

ただ、これだけの調味料を足すのも結構大変だ。こうした細かな調味料さえ入れるのが嫌だという面倒臭い人もいるだろう。そういう人にお勧めなのは、甘口の焼肉のタレとコショウを多めに入れると、手っ取り早くグレードアップできる。

具材では特に工夫はしていないが、スライスタマネギを念入りに焦げないように煎ってルーに溶かし込むことができれば、それが最も効果的で上品なカレーになるだろう。しかし、家庭用カレーというのは、手間を掛けずに作れることがポイントである。どうしても、この煎りタマネギを使いたいなら、多めに作って小分けにして冷凍しておくしかないだろう。

それにしても、日本の家庭用カレーは、家計のお助けだけでなく、お母さんも助ける存在だ。刻んだキャベツにスライスしたトマトやゆで卵を添えてサラダとし、あとはどっぷりカレーで十分にディナーとなる。これで2日間、冷凍してさらに1日追加できれば、相当な家計・家事節約効果となる。2日連続カレーは結構お父さんや子供たちに敬遠されるかもしれないが、最近大阪で流行っているボタニカレーとかを真似ると、2日目も新鮮な気分で食べることができる。サラダ部分を切り替えてワンプレートにしただけであろうが、それでも見た目は相当に違う。

家庭料理で、ラーメン、うどん、丼ものといった簡単なものは、ほぼすべて休日のランチメニューだ。カレーだけが、堂々とディナーのメインディッシュになり得る。このカレーは家庭だけでなく、外食でも、給食でも、社員食堂でも、国会食堂でも、さらには自衛隊の艦隊や潜水艦の中でも大人気メニューだ。これだけ日本の食文化に溶け込んでコスパも最高のカレーに、文化遺産登録をすべきではないだろうか。

2020年6月20日 (土)

地方の魚肉練り製品を改めて見直す:カツタイプの練り製品


Umakatsu

魚肉練り製品の有名どころと言えば、宮城の笹かまぼこ、鹿児島の薩摩揚げあたりだろう。いずれもスーパーやコンビニで出回るほど、全国区になっている。魚肉練り製品というのは、原料はどこもだいたい同じで、ベースは北米から大量に輸入しているスケソウダラの冷凍すり身である。とにかく原料がたくさん漁獲され、冷凍で大量に、安く流通できる。これをベースに、地元で漁獲される魚などを練り込んで作成されている。魚肉に塩とデンプンを入れて練ると筋繊維がバラバラになって複雑な三次元構造となり、この状態で加熱すると筋繊維が架橋構造をとったまま固まって内部に水分を保持する。よって、あのプリプリの食感が生まれるという。練られた魚肉はまるで紙粘土のようにいかようにも形を加工できる。基本は竹輪、板蒲鉾となり、さらにカニカマや野菜やチーズを練り込んだタイプまで、バリエーションが広がってゆく。これが魚肉練り製品の製造に関する教科書的なパターンである。畜肉や乳製品が今ほど大量に供給されていなかった時代は、豆腐とかまぼこが日本人の貴重なタンパク源となっていたのである。
そうした中、慶が着目するのは、魚肉練り製品というイメージを根底から消し去る商品である。どういうことかと言うと、多くの魚肉練り製品は、「蒸す」「焼く」「揚げる」の3タイプからなり、どれも食べると魚をベースに作られているというのが分かるものだ。ただ慶が注目するのは、魚というイメージを全く持たせない、「カツタイプ」の魚肉練り製品である。具体的には、パン粉をまぶして薄く伸ばして揚げられたものである。このカツタイプの魚肉練り製品が、大阪と九州に挟まれた地区において濃密に分布している。なぜだか理由は分からないが、この地区に多い。慶が把握しているだけで、兵庫のカネテツが販売している「うまかつ」、徳島の「フィッシュカツ」、広島の「がんす」、島根の「赤天」など、パン粉を付けてあげられた魚肉練り製品のカツが普通にスーパーなどで販売されている。
予め断っておくが、魚肉練り製品をカツにするぐらいなら、本物の魚に衣を付けて揚げた「魚フライ」の方が良いに決まっている。アジフライなどは基本のキであるが、その方が美味いし、値段も若干高い程度である。だから日本全国の多くで、魚フライはあれども、魚肉練り製品のフライは熱烈には求められていない。従って、元々魚があまり流通せず、魚食文化が低い地域でないと、この魚肉練り製品のカツというのは登場しないのだと思う。そう考えると、瀬戸内海に面した中四国地方にこの手の製品が多い理由はうなずける。
じゃあ魚肉練り製品のカツを食べている地域を魚食文化が低いと見下せるかというと、現物を食べてみてから判断した方がよい。実は、ハッキリ言ってうまい。特にプリプリ感と特有の甘みは、酒の肴に良く合うのだ。また魚というイメージを持たせないので、ソースをぶっかけて食べても何ら違和感はない。もちろん醤油やマヨネーズでも構わない。さらに日持ちするし、朝でも夜でも十分おかずになる。オーブンで軽く炙って食べると、衣がぱりっとなってうまさも引き立つ。
現状では庶民のソウルフルフードに留まっている魚肉練り製品のカツだが、流通せずに捨てられている雑魚が大量にあるのだから、是非ともカツに生まれ変わって我々の食卓を賑わして欲しいものだ。

2020年6月10日 (水)

果物の端境期が苦しい

慶は果物はあまり好んで食べないタイプである。ただ、ビタミンCやカリウムの貴重な補給源でもあるので、イチゴ、ブドウ、ミカンだけは例外で、年中買い求めている。この3つに共通するのは、一口サイズで、あまり包丁でカットしたり皮を剥いたりせず生食できるということだろう。皮を剥く必要のあるリンゴや梨は買わないし、すぐに傷んで黒くなるバナナも遠ざけている。メロンはおいしいが高いしゴミが出る。スイカになると、食べきれない。消去法でブドウ、イチゴ、ミカンが残る訳だ。

この慶の好物のイチゴ、ブドウ、ミカンの季節を確認する。まずイチゴは冬からである。出始めは11月ぐらいだが、多くは12月から出始めて、4月ぐらいまで購入できる。割と息が長い果物だ。3月、4月のシーズン後半になると、超格安である。次にブドウ。ブドウは前にも投稿したように、巨峰ばかり買い求めている。だいたい7月下旬から出始めて、最盛期はお盆前後、9月上旬まで出荷される。季節は短いが、とにかく甘い果物の代表格なので、毎年期待している。次にミカン(温州ミカン)であるが、これが早生は9月からであるものの、多くは10月から年明けまでである。イチゴ同様にシーズンが長く、11月から年末までが最盛期である。

この3つの果物を購入していると、ほんのわずかであるが、端境期がある。イチゴとブドウの合間が5月上旬から7月中旬までのおおよそ2ヶ月。ブドウとミカンの合間が9月の1ヶ月。そう、合計3ヶ月、慶が食べたい果物がない空白期間が発生するのだ。この端境期を埋めるものとしては、まずビワがある。ビワは5月下旬から6月中旬までの時期に結実する。子供の頃は、これを良くむしり取って食べていたものだ。この果物の最大の欠点は、実が少ないということである。種が巨大で、その周囲に薄皮のようにしか果実がない。よって、何個食べてもお腹いっぱいにならない。加えて、皮むきが面倒だ。バナナのように簡単にはむけない。しかも、価格が高い。そうなると、慶の候補からは消えるのである。ビワ残念。サクランボは高いし、酸っぱいのでイマイチである。結局は6月上旬に収穫できるヤマモモ、あるいは梅の実でも加工して時間を持て余すしかないのだ。いずれも生食できないのでイマイチである。

では9月はどうか。9月は実りの秋ということで、端境期でも果物は豊富である。まずは栗だが、慶は栗こそ皮むきからして面倒で、絶対に買って食べないシロモノだ。梨も出るが、同様に皮むきが面倒なので買わない。柿も同様だ。あとイチジクも出回る。このイチジクは一口サイズだし、皮むきはやや面倒だがビワよりは食い応えがある。しかし、イチジクは甘みが少なく、独特の香りと食感は果物という感じがしないのである。結局、9月は我慢してミカンが出てくるのを待つ方が早い。

こうやってみると、皮を剥いて包丁でカットが必要な果物が結構多く、これから先、何をするにも面倒な人で溢れる時代には、これらが没落する可能性が高い。慶はある意味そのはしりかもしれないが、リンゴ、梨、柿に加えて、冷蔵庫に入らないスイカなども没落してゆくと考えている。逆にイチゴ、温州ミカン、ブドウはこれから先も安泰の果物だろう。

2020年5月20日 (水)

タンパク質について考える:魚肉練り製品の位置づけについて

Food_sasakama
Irasutoya
(前回) タンパク質について考える:良質なタンパク質度を算定
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2020/05/post-f652f9.html

タンパク質の含量とアミノ酸スコアから計算すると、かまぼこをはじめとした魚肉練り製品が、鶏卵やエビと変わらぬ良質なタンパク源であることが分かった。そうなると、脂質が多い畜肉を減らし、その分を魚肉練り製品で代替することで、栄養状態を落とすことなく、カロリーと食費を減らせることが期待される。魚肉練り製品は塩分が多いというデメリットはあるが、一方で脂質が少なく、畜肉よりも大幅にカロリーダウンしており、まさにダイエットを気にする女性にはうってつけの食材である。しかし、どうしてもかまぼこや竹輪というのは、おっさんの食べ物という印象が強く、女性側から「いいね」が付きそうにない。

竹輪やかまぼこというのは、そのまま食べてもプリプリしておいしいとは思うが、見た目がしょぼい分、かなり飽きやすい。特に肉ほどのジューシーさが全くない。最も致命的なのは見た目が淡泊である。例えば、旅行先の旅館の朝食で、かまぼこの端切れが皿の上に厳かに置いてあるとちょっとガッカリするし、朝食バイキング会場において、かまぼこや竹輪の切れ端が置いてあるのを見たことがない。栄養価が高いのに、明らかに扱いが低い。
これを改善するために、チーズをはさんだり、いろいろ他の食材を練り込んだりすることもある。ゴボウなどの野菜を入れることもあり、それなりにバリエーションが出てくるが、貧乏くさい雰囲気は払拭できない。コンビニなどでは、太いスティック状のカニカマタイプや、イカのチップを練り込んだものもあり、これとおむすびだけでお腹も膨れるし、栄養価も十分というのもある。慶が急ぎ用事で食事を摂る時はこのパターンが多いが、あまり国民的な食スタイルとは言えない気がする。
これからの魚肉練り製品の将来性は、毎日の食卓に出てきて飽きさせない、見た目と味の工夫をもっとやることだろう。慶のお気に入りの魚肉練り製品はカニカマだ。レタスと割いたカニカマを入れて、マヨネーズなどと和えて一緒に食べている。味は立派にカニである。これだと練り製品を食べているという感覚がなく、毎日飽きずに行ける。この毎日飽きずに、自然に食べることができる、というのが重要なポイントだ。都市部に住んでいると、この練り製品はスーパーとかでしか購入できず、それこそ竹輪、かまぼこ、カニカマぐらいしかない。これが地方に行くと、それこそ毎日の食卓で魚肉練り製品が食べられていて、そこには飽きない工夫(見た目や食感や味)があって、とても感心するのである。次回以降は隠れた魚肉練り製品を紹介する。

2020年5月 7日 (木)

タンパク質について考える:良質なタンパク質度を算定

Igp1
Igp2
年齢を重ねると体の至るところでボロが出てくる。そうした状況で、自分は一体何歳まで生きることができるのか、つらつら考えるものだ。もちろん、明日にも交通事故やコロナウイルスなどで死んでしまうリスクもあるが、普通の人はそうした突発的な事故や感染症で死んでしまうリスクを想定せずに生きている。そういう状況でまず第一に気を遣うのは、食事だ。
慶が大好きな偉人の一人である勝海舟は、生前寿命について言及している。彼によれば、普通のものを食っていて、気持ちを強く持っておけば長生きできると言っている。すなわち、「病は気から」という結論である。慶もおそらくそうなんだろうと思う。やはりテレビの画面に出てくる元気な老人(故中曽根康弘、ナベツネ、張本勲ら)は気丈だ。気分から入らないと、長生きは無理なのかもしれない。
しかし、気持ちで変わるということは、普通の食生活で差があまりつかないという意味でもあろう。すなわち、昭和の後半以降に生まれた人たちについては、日々食べている食事で、ほぼ主要な栄養素はまかなわれていて、寿命を短くする要素はそれほどないとみて良い。
逆に、特殊な食事によって寿命が短くなる例がある。それはベジタリアンだ。日本ではベジタリアンは少ないが、欧米では相当なベジタリアン人口がある。そのための食品やお店も多い。特に知識人にベジタリアンが多いものだ。そのベジタリアンは、きわめて短命で有名である。野菜や豆類を中心に食べているから健康的だと思いがちだが、寿命についてみると確実に短い。その理由は、カロリーが低くて代謝活性が落ちることと、何より慢性的なタンパク質不足に陥るからである。特にタンパク質不足はそれこそ致命的である。
三大栄養素のうち、人の健康や寿命へ直結するのはタンパク質である。我々の身体は骨格としての骨の周りに、水とタンパク質で構成された臓器、血液、筋肉、酵素でできあがっている。これらのタンパク質で構成された成分は、常に活動し、不要な細胞は更新されていて、その過程で食事から摂られたタンパク質が部品として使われている。すなわち、新陳代謝を円滑に行うためには、タンパク質を常に摂取しないといけないのである。タンパク質不足に陥ると、細胞の老化が早く進み、臓器の活動も不活発化し、免疫も落ちて病気にもかかりやすくなる。特に筋肉の衰えは顕著で、ベジタリアンのぞっとするほどやせ細った体は、慢性的なタンパク質不足によって筋肉が少なくなっている証拠である。

前置きが長くなったが、この話題を取り上げた理由は、学校給食で肉や魚を食材に使うと高くつくから、竹輪やかまぼこで代用しているというニュースをみたからだ。成長期の子供たちに、タンパク質不足の食事は絶対にあってはいけない。タダでさえ貧相な給食が、栄養学的に劣っては何のための給食制度なのか分からない。そこで、タンパク質のことを少し勉強してみて、慶なりに独自の整理をしてみた。

まずタンパク質というのは、畜肉や魚介類、乳製品、大豆製品に多い。含量としては、畜肉で18~19%、魚介類で16~21%ぐらい。重量のおよそ1/5がタンパク質ということになる。これが野菜や果物になると1%以下で、ほとんど無いに等しい。やはり肉や魚は栄養価が高い。肉を食う高齢者が意外と寿命が長い事実は、タンパク質の摂取量が満たされているためであるという。一方、タンパク質には量だけではなく、質もある。このタンパク質の質は、「アミノ酸スコア」という数字で評価される。我々が体内で絶対に合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と言い、これが一つでも不足すると全体が影響を受ける。いわゆるリジンやトリプトファンなどのアミノ酸が不足しがちなアミノ酸と言われている。そこで、慶が独自に良質なタンパク質度を評価する計算を行った。計算は簡単で、アミノ酸スコア(満点は100)とタンパク質含量%に5を乗じて足し合わせ、タンパク質の量と質の両者の影響度を半々に調整した数字を算出した。ここでは便宜的に、Index of Good Protein (IGP)と勝手に命名する。
当然畜肉や魚介類が上位に来るのは分かる。米やパンは野菜よりはタンパク質が多いものの、かなり低い数字となる。豆腐や牛乳も数字が高いが、畜肉や魚介類には及ばない。驚いたのはかまぼこで、鶏卵やエビと同じぐらいの数字なのだ。横浜市の小学校で、エビを止めてかまぼこに切り替えられてかわいそうとかいう報道があった。見た目は確かに貧相かもしれないが、栄養学的には何ら問題がないのである。次回はこのIGPが高くて、しかも安くて国民の非常食ともなり得るかまぼこ(魚肉練り製品)についてつらつら書いてみる。

より以前の記事一覧