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2018年5月 1日 (火)

平成のルパン三世だな

愛媛県今治市の松山刑務所大井造船作業場から受刑者の平尾龍磨容疑者(27)が脱走。逃走途中に広島県尾道市・向島で車を乗り捨てて、島内に潜伏。周りを海に囲まれた島内に潜伏ということで、広島県警は一気に警察官や機動隊を送り込み、最大1日1200人態勢、のべで15000人を島内に投入して犯人捜しを行っていた。これだけ大量の警察官を小さい島に投入すれば、数日で捕まるだろうと誰もが思っていたが、1週間、2週間経過しても一向に逮捕へ繋がらない。そのうち犯人の足取りも消えて、もう島内から逃げたのではないかと思われていた矢先、4月30日に平尾容疑者が広島駅前の路上で捕まったとの驚くべきニュースが飛び込んできた。逃走から23日間、あっけない幕引きだった。
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尾道市の離島にどうやって潜伏し、さらに島内警察官だらけのところを抜け出して、突然広島駅前に現れたということで、潜伏と逃走経路に興味が沸く。ニュースの情報を総合すると、以下のような経緯をたどって逃げ切ったようだ。
・向島島内で窃盗を繰り返したのち、ある無人の別荘に逃げ込む。
・別荘には電気も水も食料もあった。
・この別荘には警察が2回捜索に来て、「済」のテープが張ってあった。
・平尾容疑者は屋根裏に隠れていた。屋根裏でテレビを見て情報収集していたとのこと。警察は屋根裏を調べていない。
・24日の深夜にこの別荘を抜け出して、1時間かけて尾道水道を泳いで渡って本州へたどり着く。
・たどり着いた尾道でも空き家に侵入して、ここで現金や保険証を窃盗。
・さらにバイクを盗み移動を開始し、広島県・竹原市の安芸長浜駅という無人の駅でバイクを乗り捨て、広島方面の電車に乗車
・30日に広島駅前のネットカフェに潜伏中、店員に面が割れて警察へ通報される。そして逮捕。
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 これら一連の動きをみていて、脱走も窃盗も犯罪であって決して許されるものではないが、水も漏らさぬ包囲網をくぐり抜け、確実に逃走する能力と執念には脱帽するしかない。まさに「お見事!」である。小学生の時のあだ名が「ルパン」だったということで、まさにあだ名の通りの逃走劇である。

一方で、警察の無能さも目立った。潜伏先の別荘を捜索したのに、潜伏しているのを見逃している。海を泳いで逃走する可能性は最初から分かっていた訳で、夜間赤外線カメラなどで監視するなどの対応で発見する努力の跡が見えない。また尾道市側での空き巣や車上荒らしなどの情報を共有できていない。のべ15000人も警察官を投入しても見つけれず、結局はネットカフェの店員の機転で逮捕に繋がった。実にアホ臭い。ネットで広島県警を調べていると、警察署内の金庫に保管していた現金8500万円が紛失して、警察官による内部犯行で犯人は捕まっていないとのこと。しょせんその程度の能力なら、何万人投入しても、平尾容疑者の上を行くことはできないかも。要するに、犯人の方が一枚も二枚も上を行っているのである。これだけの逃走能力を発揮できるというのは、心技体のすべてが、「サバイバル」「逃げ切る」という部分で特化しているに違いない。

これだけ包囲網をくぐり抜けて逃走する能力は、窃盗などの犯罪で発揮するのではなく、もっと他のところで発揮して欲しいものだ。恐らく自衛隊ならラブコールを送るだろう。相手の懐深くに潜り込み、確実に情報を得たら逃げ切って戻ってくる。「忍」の本領発揮である。ただ残念なのは、これから服役して勤め上げ、出所しても、既に年齢はピークを過ぎている。実に残念である。