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2022年4月 7日 (木)

ウクライナ軍善戦の背景

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2022年2月24日から始まったロシア軍のウクライナ侵攻。両国の軍事力の格差から、72時間もあれば首都キーウ(キエフ)を含めて陥落すると思われていた。しかし、蓋を開けるとウクライナ軍は1か月以上もの期間、よく善戦し、現在キーウ周辺に展開していたロシア軍はベラルーシ領内に戻っているようだ。侵攻直後に ロシア軍のヘリが飛んで居る映像が出ていた。また、キーウ郊外の空港にロシア軍の空挺部隊が降下してゼレンスキー大統領の斬首作戦を決行しようとしたようだが、すべて殲滅させられたようだ。ほとんどの軍事専門家が、侵攻初期にロシア軍が航空優勢を獲得し、地上部隊に空から強力な支援を与えて戦いを有利に展開すると予想されていたのだが、実際のところ、ウクライナ軍に対する完全な航空優勢を得ていないようだ。

現状、ロシア軍もウクライナ軍も、戦闘機を自由に飛ばして制空権を確保することはできていない。この理由は、戦闘機を飛ばすと地対空ミサイルで撃墜される可能性が高いからだ。戦闘機は非常に高価で、昔の日本軍の神風特攻隊のように撃墜必至で出動することは容易にできない。撃ち落とされると分かって戦場に飛来するバカはいない。パイロットだって貴重な戦力なのである。それだけ、今回双方が配備している地対空ミサイルが航空機にとって脅威になっているという訳だ。

 

特にS300というソ連時代に開発された地対空ミサイルは射程距離が高く、アメリカが供給しているパトリオットミサイル同様に航空機やミサイルにとって撃墜・迎撃されるリスクが高い。これにより、現在双方とも航空優勢を得ることができず、古典的な地上戦で戦うことになっているのである。地上戦と言っても、ウクライナ軍はドローン攻撃に加え、歩兵による迫撃砲や対戦車ミサイルを組み合わせたゲリラ戦で善戦しているようだ。

ロシア軍は20世紀の戦争よろしく、戦車や装甲車を大量に投入してお得意の地上戦にもつれ込ませようとしているのだが、何分兵力が多いために、兵站がうまく行かず、展開したままウクライナ軍に各個撃破されている状況のようだ。また、ぬかるみの多いウクライナ領内で図体のデカい戦車で侵攻しても通常の道路を通るしかなく、1列に並んでしまって攻撃に晒されている。ウクライナ軍も相手が道路から来るのが分かっているので、むやみに動かず待ち伏せして、戦力を保持しながら押し返している。そうなるとロシア軍は巡航ミサイルなど飛び道具で都市部を破壊する作戦に出ているのだが、この場合、ベラルーシ側から侵入した戦闘機からミサイルを発射したり、黒海側の艦船からミサイルを発射したりしているのだが、そこはNATOや米軍が早期警戒機などを国境付近に飛ばして動きを常時監視しているようで、すぐにウクライナ軍側に相手側の動きが伝わり、近況だとミサイル攻撃の迎撃などにも成功している。例えばベラルーシ側から戦闘機が飛来して攻撃態勢に入れば、その情報はすぐに察知され、ウクライナ側へリアルタイムで伝わるしくみになっているようである。フライトレーダー24というアプリで、こうした米軍やNATOの航空機の動きがリアルタイムで確認できる。

今回の戦争に関して、ロシアは明らかに情報戦で完敗している。国連で追求されても嘘に嘘を積み重ねるばかりで、これだと北朝鮮と全く同じだ。こんないい加減な国家が常任理事国の特権にあぐらをかいている理由がさっぱり理解できない。

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