2021~2022年冬の寒さはどうだったか
気象庁は昨年の秋の段階でラニーニャ現象が発生している可能性が高く、今冬は厳冬年になるだろうとの予報を出していた。特に、西日本中心にかなりの寒さになるとの予報であった。上の写真は今冬特に寒かった2月5日の上空500hPaの寒気の様子である。バイカル湖あたりにあるシベリア寒気団(氷点下30度以下)が帯状に日本の方へ侵入し、日本海側で大雪となった。今年は年末以降、一貫して寒気団が日本付近まで南下してくる状態がフィックスされていたようだ。
それでは寒いと言われた西日本の気温の変化をみてみる。参考までに、近年で同じようにラニーニャで寒かった2017~2018年冬の大分玖珠の平均気温の平年偏差と重ねてみる。
2017~2018年冬は特に寒くて、11月から2月までの4ヶ月のうち、平年より暖かいのは僅かに20日間しかなかった。2021~2022年冬は、平年より暖かいのは38日程度となっており、2017~2018年 と比較するとやや多いが、それでもほとんどの期間平年以下であった。また、平年偏差の数字を見ると、2017~2018年冬は平年より-4度の日が頻出状態であったが、2021~2022年冬は平年より-2度の日が頻出状態となっている。
結論としては、2021~2022年冬は予報とおりに寒い冬となったものの、2017~2018年冬と比べると寒さの期間も程度もやや弱く、思ったほど厳冬年ではなかったということになる。もちろん、この傾向はあくまで西日本の傾向であって、日本海側に寒気が何度も入ったため、日本海側、特に新潟から北海道にかけては相当な降雪量となっている。
それにしても、地球温暖化とか気候変動とかやかましいが、ここ5年のうち2年厳冬年が発生している。暑いか寒いかは、地球温暖化よりも、エルニーニョやラニーニャ現象の直接的な影響が大きいわけだし、寒い年の話は聞き飛ばして暑い年の話ばかりするのは、バイアスかけた議論で馬鹿げていると思った。
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