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2022年3月 5日 (土)

(感動)ウクライナは良く耐えている

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ロシアがウクライナに全面侵攻して既に1週間が経過した。侵攻初日から巡行ミサイルなどによるピンポイント攻撃をかけて、ヘリコプター部隊を各都市に送り込むなど電撃的な侵攻を開始したため、米欧の軍事専門家も48時間で首都陥落もあり得ると述べていた。しかし、結果的に、その後のロシア軍の侵攻速度は鈍り、1週間経過したが、まだほとんどの都市を制圧できていない。もちろん、ロシア側は圧倒的な戦力でジリジリ都市の包囲網を形成しつつあるが、ウクライナ側の抵抗は激しいようだ。明らかにロシア側に見込み違いがあったようである。

米欧の軍事専門部門からの正式の情報が少ないので判断が難しいのだが、当初制空権を確保するために導入した空挺部隊が地対空ミサイルで迎撃されたり、地上部隊がドローン攻撃を受けたりして足止めを食らっているようだ。特に地対空ミサイルは旧ソ連製のもので、西側諸国で言うところのパトリオットミサイルのような役割なのだが、これが神出鬼没で打ち落としているようだ。

結局古典的な陸路で戦車や軍用車両で侵入しているのだが、待ち伏せや都市部でのゲリラ戦に巻き込まれるので、一気に突破するのも危険だ。プーチンも特別軍事作戦(戦争とは決して言わない)は予定とおり進んでいるとしつつ、死亡した兵士に対して手厚い補償をするよう指示していることからも、犠牲者が多く出て士気に影響していることを暗に示している。 

それにしても、こういう戦争の映像は戦争の世紀と言われた20世紀の映像である。2022年にまだこんな戦争をしかけるとは、ロシアの帝国主義というか、復古主義には呆れる。

それにしても、プーチンの暴挙とウクライナの抵抗をみると、2つの日本の歴史に重なるところがある。

今のプーチンは権力の座に長く居座り、万能感に満ちて、誰の言うことにも耳を貸さず、誰からも批判されるような暴挙を易々と命令している。「狂ったようだ」という表現がぴったりである。これを見ていると、暗殺される直前の織田信長に似ている。プーチンも織田信長も冷静な分析家と戦略家であり、元々は部下の意見にも耳を傾けて、是々非々で情報の取捨選別と的確な作戦実行に長けていた筈だ。どちらも冷徹な合理主義者である。織田信長は畿内から尾張までを勢力圏に組み込み、西は毛利一派と手打ちし、徳川家康も恭順させていたことから、日本初の巨大統一政権を作った功労者だ。しかし、晩年タブーとされた宗教集団の殲滅をやったり、謀反して討ち取った浅井長政の髑髏を装飾して宴会で披露したり、自分に投げ銭して奉るように強要したり、権力の頂上に登って狂ってしまったところがあった(結局部下の明智光秀に暗殺される)。今のプーチンはそれに良く似ている。今回の軍事作戦の前にウクライナはロシアが支配すべきという論文を出しているそうだが、復古主義的で感情的、妄想的で、おおよそ合理主義者の主張とは思えない。そうなると抑えが効かない。ならば、ロシア国内で明智光秀が出てくればこの戦火は一旦終了するが、それは難しそうだ。

また、ウクライナは、世界最大規模の軍事力を有するロシアに対して、味方はいなく、周りを全部敵か関わり合いたくない国に囲まれ、少ない手勢で闘わねばならない状況だ。これは、関ヶ原の戦火が一通り決した後に取り残された島津軍のような立場だ。こういう状況だと、普通は国民の命を優先して白旗を揚げて降伏するのが定石なのだが、むやみには動かずに、相手の動きを見極めながら徹底抗戦をやっている。さながら専守防衛という感じだ。島津軍は自滅覚悟で家康の本陣めがけて突っ込んで来て、その脇をかすめて撤退するという、歴史上誰もみたことない「敵中突破」という離れ業をやっている。ウクライナはそういう自滅的な聖戦をやっている訳ではないが、大統領自らが国外逃亡や行方不明になることなく、全面に出て、国民と共に闘おうと必死に呼びかけているところは覚悟が決まっていて実に美しい。もちろん、白旗揚げても反体制の人々は徹底して静粛されることが分かっているので、どうせ死ぬなら戦って死のうという気分なのかもしれないが、、、

こうなると、ロシアの厭戦気分が蔓延するように、市街地でのゲリラ戦に持ち込んで、事態を長期化させるしかない。あっさり降伏するのと徹底抗戦してから降伏するのでは後々の展開がだいぶ違うことは島津軍の敵中突破を振り返れば良く分かる。しかし、その場合はロシアもウクライナも、どちらも多大な被害が発生する。プーチンは狂っているかもしれないが、ロシア軍部はそれに振り回されずに、馬鹿な戦争などさっさとやめてしまえ!!! 

 

 

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