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2022年2月19日 (土)

ワリエラに薬を盛った犯人を捜せ!

Kamilavalieva

ロシアオリンピック委員会から参加している北京五輪フィギュアスケートの女子選手のうち、ショートプログラムで圧巻の滑りを見せたカミラ・ワリエワ選手。若干15才の少女だが、その妖精のような抜群のスタイルだけでなく、ふわりと空中を舞ってきれいに着地する惚れ惚れするようなスケーティングに世界がため息をついていた。ザギトワやメドベージュもすごかったが、次々に人材を送り出してくるロシアに恐怖を覚えるというものだ。

しかし、ロシアオリンピック委員会名で女子フィギュアスケートチームが団体1位を獲得した矢先、突如このワリエラ選手にドーピング問題が噴出した。

具体的には、去年12月のドーピング検査で、禁止薬物のトリメタジジンの陽性反応が出たということだ。当然だが、IOCはドーピング撲滅運動をやっている最中だし、ロシアはソチオリンピックで組織的なドーピングを行っていたというとで、原則国家としての出場が停止されている状況だ。ワリエワ選手の尿サンプルから検出されたトリメタジジンの濃度は1ミリリットルあたり2.1ナノグラムと分析された。これはサンプル汚染と判明した他のスポーツ選手と比較して、およそ200倍にあたるという。すなわち、コンタミネーションではなく、しっかり服用していたという動かぬ証拠である。「またロシアか」ということで、通常は1発免停なのだが、紆余曲折あった挙げ句、スポーツ仲裁裁判所は、ワリエワ選手が15歳と “要保護者” にあたることを考慮し、出場の継続を決定した。

IOCとしてはどんなことがあっても一発免停なのだが、スポーツ仲裁裁判所は仮処分とは言え、ドーピング選手のオリンピック出場を認めてしまった。これはおそらく悪しき前例になるだろう。こういう例外を認めると、そこまではズルをやってくる。15才ならドーピングしても、要保護者なので、大丈夫という論理だ。そこの法的な問題はさておき、なぜにこの問題が発生してしまったのかをつらつら考える。

そもそも、オリンピックの歴史は、ドーピングの歴史とも言える。特に1980~1990年代は世界記録が続出して、未だ破られていない記録が多数ある。慶が覚えているだけでも、陸上などでの東ドイツやソ連の代表選手の驚異的な活躍はすごかった。まず出で立ちが全然違う。男子選手はもちろんだが、女子選手であっても、上半身から下半身まで筋肉質の体つきで、スタートとともにロケットのように突進し、まるでサイボーグのように無表情でグランドを一気に駆け抜ける。運動会でごぼう抜きというシーンを思い出して欲しいが、ダントツで早いのである。当時は、それが社会主義国の過酷な練習の賜だと思っていたが、後から筋肉増強剤やホルモン剤で薬浸けにされていたことが分かって、合点がいったという感じである。なぜ東ドイツやソ連の選手がそこまでしてメダル獲得に躍起になるかと言えば、メダリストは恩給のようなものが手当されて、以後死ぬまでブラブラ安泰なのである。ゴールドラッシュよろしく、1つのメダルを目指して、それこそ過酷な練習と薬を駆使して目的に突進していたのである。

結局のところ、この体質は未だにロシアに引き継がれているということなのだろう。目的のためには手段を選ばない。ドーピングがやかましいなら、大会直前の尿検査時点で検出されないようにギリギリまで薬を使う。あるいは、禁止薬物に指定されていないものでも、複数組み合わせ、しかも大量に使用して禁止薬物と同等の効果を目指す。そういう体質なのだ。そうなると、ワリエラ選手はある意味で被害者なのかもしれない。
オリンピック後も原因究明は続くそうだ。せっかくの有能な選手を辱めた犯人は徹底してあぶり出す必要がある。特に鬼コーチと母親は嘘くさい良いわけばかりしているので、徹底聴取で嘘をあぶり出して欲しいものだ。

 

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