ネットカフェという摩訶不思議な便利空間
快活CLUBの公式HPより
10年ほど前に、慶はカプセルホテルについて記事を書いた。
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/11/post-8d73.html
とにかく安く泊まりたいというニーズから、カプセルホテルは拡大してきて、インバウンド需要も取り込みながら全国津々浦々まで展開している。
その一方で、安いビジネスホテルとカプセルホテルの価格差が非常に狭まってきている。それだけ、既存のビジネスホテルが激しい価格と品質競争にさらされているということの証だろう。そうなると、さらなる価格破壊者が出てくるというものだ。
ネットカフェというと、定宿を持たない貧しい若者の宿泊の場として報道されたりしているが、実際に利用した人がどの程度いるのだろうか。慶もここ何年か、面白半分でネットカフェを利用しているのだが、なかなか興味深いビジネスモデルである。基本は漫画喫茶である。大量の漫画本が置いてあって、図書館のように長時間居座り、ドリンクも定額で飲み放題。アイスや軽食も食べれる。まさに漫画喫茶店である。ここに様々な進化が加わっている。まずインターネットだ。個室で仕切られたブースにパソコンが置いてあり、ここでヘッドフォンをしてネットだけでなく、映画やゲーム、アダルトビデオを楽しめる。椅子も革張りの立派なリクライニングシートで、自宅では考えられない、社長椅子気分が体験できる。加えて、ソフトシートに座椅子が置いているフラットシートというのもあったりして、ここでは寝そべって映画を見れる。
さらに、ビリヤードやカラオケ、ホームシアターなども併設されているところが多く、さしずめちょっとしたアミューズメントパークのような感じになっている。食事も冷凍食品やレトルトを溶かして盛り付けているものの、よりどりみどりでしかも安い。これらのサービスが充実していて、なんと24時間営業である。
あくまで喫茶店の延長線上に位置づけられているので、宿泊所ではない。もちろん、24時間営業で、夜間は長時間いても料金を割り引いているので、宿泊目的の利用者が多いことは事実だ。なにせシャワールームまで併設しているネットカフェが多いのだ。ここで一晩いても、2千円ぐらいで過ごせる。カプセルホテルよりかなり安い。フリードリンクで2千円は激安と言っても過言ではない。しかも、しっかり清掃されていて、とても静かで、何ら不快な思いをすることもない。
慶が若かりし頃は、繁華街以外でもあちこちで24時間営業のお店があり、夜中も結構にぎやかだった。現代はコンビニと自販機以外、夜になるとどこも閉まって真っ暗だ。そうした中、ネットカフェだけはどこも24時間営業をやっている。ある意味で、現代のオアシスなのかもしれない。
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