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2021年10月15日 (金)

岸田新内閣スタート:政界は一瞬先は闇

Postseven_abeyabumoto

10月4日に岸田文雄内閣がスタートした。激しい権力闘争で総裁候補が乱立し、下馬評では河野議員が人気でダントツだったが、誰の意見も聞かずにトランプ前大統領ばりの単独ツイッター砲を繰り出す危険性もあるだけでなく、気に入らない人は次々にブロック処理する、司会者の質問で気に入らない内容には回答拒否するなど、元々示唆されていたデンジェラスな側面がすぐに馬脚を現してしまい、票がごっそり逃げてしまった。どこかの週刊誌が書いていたが、「二代目石破茂襲名の危機」というレッテルが笑えない状態で貼られて、結果広報本部長という閑職しか与えられなかった。
それにしても、今回の岸田内閣の世論調査は結果は意外である。最も低い朝日新聞電話世論調査(回答者972人)の結果だと、岸田政権を「支持する」という回答が45%に留まっている。「支持しない」(20%)よりは高いが、前任の菅義偉政権のスタート直後の支持率は65%であったことを考えるとかなり低い。2002年以後の9つの内閣のうち7番目であった。通常看板を掛け替えると支持率は急回復するというのが相場なのだが、今回はその法則があまり通用していない。この理由を探すのは実に簡単だ。なぜ総裁選の序盤で河野議員の人気が高かったのか、これの裏返しなのだ。管内閣に辟易とした国民が、変革を求めていて、これには河野議員はイメージ通りだった。コロナ対策で失策を繰り返す管内閣は、いわゆる3Aという重鎮が操ってきた。こうした自民党の旧態依然たる運営方法に風穴を空けたかったが、岸田さんは管さんと同様に「3Aに担がれた総理」というイメージを払拭できていないのだろう。岸田首相は当選直後「生まれ変わった自民党を国民に示す」と話したが、それに対して「実現できる」という回答は24%(朝日新聞調査)で「実現できない」(54%)の方が2倍多かった。同じ世論調査で、55%は岸田首相が安倍路線を「引き継がない方がよい」と答え、「引き継ぐ方がよい」は23%に過ぎなかった。実際党役員人事や閣僚のメンバーを見れば、「3A重視」と思われて仕方ない。支持率が上がった分は、これまで3A+二階幹事長という構図が3Aとなってマイナス要因がちょっと減っただけということだろう。
しかし、この3A支配も果たして盤石か気になるニュースもある。甘利幹事長が建設業者からの献金問題で爆弾を抱えているのは有名な話である。そして、先日気になるニュースが1つ流れた。日大の病院建設に絡んで、日大の理事が設計関係の発注を関連会社に受注させたのち、ペーパーカンパニー経由で懐に収めた疑惑である。慶は私大の経営する病院建設に絡んでその大学の実力者がこっそり懐に収めるのは、ある意味結構有りそうな話で、基本は大学内部のガバナンスなりコンプライアンスの問題であって、警察沙汰になるのは、大学当局が告発あるいは被害届けを出した場合に限られると思った。しかし、今回東京地検特捜部が動いているのである。ご存じのとおり、東京地検特捜部というのは、起訴が難しい政治家や高級官僚など、権力者相手に捜査をやる部門であることは有名な話だ。私大内部のお手盛り発注に特捜部が出てくる。ちょっと変である。しかし、NEWSポストセブンは冒頭の写真を安倍元総理の関係者の過去のフェイスブック投稿から見つけ出している。なんと、逮捕された2人のうち、理事とは別の人物は、大阪市の大手医療法人「錦秀会」前理事長で、安倍元総理の父親の代から付き合いのある家系で、しかも安倍元総理とゴルフ仲間だったのである。この写真は動かぬ証拠である。記事で強調されているが、モリカケや桜を見る会の疑惑を闇に葬ってきた管元総理が3Aに見放されて引きずり下ろされたタイミングで東京地検が安倍元総理と親しかった関係者を逮捕する。それもお金絡みで。裏でどういう動きがあったか知らないが、「政界の一瞬先は闇」という一言が現実味を帯びそうな予感がする。
この捜査が進んで、第三のモリカケ問題となった場合に、3Aに担がれたと言われている岸田総理がどう振る舞うのか楽しみである。

 

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