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2021年7月23日 (金)

ボロボロで迎えた東京オリンピック2020

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開催が危ぶまれていた東京オリンピック2020。ついに開催されることとなり、既に各種予選も始まった。
IOCは放映権欲しさに、東京都と日本政府はメンツのため、ゴリ押ししている。感染症対策と五輪を完全に別物と割り切っており、そこにコロナで苦しんでいる国民感情というものは一切反映されていない。
慶も半年前に、延期された東京オリンピックが開催されるためには、解決すべき5つの条件があると述べた。
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2021/01/post-864316.html
1.有効なワクチンや治療薬が開発されること
2.東京が新型コロナウイルスのホットスポットでなくなること
3.財政的余力とスポンサーの協力
4.第3波が来年6月までには収束していること
5.オリンピックを完全な形で開催する
この5条件を検証すると、1.はワクチンだけ開発されたが、治療薬はいまだに有効なものがない。ワクチンも国民への接種は間に合わなかった。2.は全然ダメだった。全く進展なしである。3.はトヨタがCMを降りたのが象徴的でスポンサーも後向きになった。4.は夢物語で、オリンピックが第5波の真っ最中という最悪の事態になっている。これはIOCのコーツ氏が、東京に非常事態宣言が出ても何も関係ないと言い放ったために、条件ではなくなったものだ。それだけIOCは放映権料が欲しいのだ。5.は無観客で情けない大会になる。延期の時に安倍総理が完全な形で必ずやると言っていたが、嘘つきだったというのが良く分かる。いずれにしても、これだけ不完全な形で開催されるオリンピックも珍しいだろう。
まだ開会していないのに、大会関係者や選手からも陽性者が出ていて、選手村がクリーンということはない。オリンピック開催に疑義を呈した記者の質問に対して、「感染対策に万全を期して臨む」とオウム返し答弁しかできなかった管総理の言葉が虚しく響く。

目の前にある五輪は、もはや平和の祭典ではなく、すべてが歪んでおり、「開催すること自体が自己目的化されたイベント」という感じだ。すべてうまく行っていないのはまるで新型コロナウイルスのように思われているが、そもそもスキャンダルだらけだった。

メインスタジアムの過剰積算による入札のやり替え、デザイナーの佐野研二郎氏の東京五輪エンブレム盗作騒動、組織委員会の前会長・森喜朗氏の女性蔑視発言、開閉会式の企画、演出を担当していたクリエーティブディレクターの佐々木宏氏による、渡辺直美を起用した「ブタ演出案」、直前に小山田問題による辞任、ユダヤ人やゆ発言による解任などなど。本当に騒動に次ぐ騒動の繰り返しだったこの五輪。

それにしても、なぜに日本人はオリンピックに浮かれていたのだろうか。おそらく57年前の東京オリンピックがあまりに成功したため、その成功体験が何か幻想のように強固に存在していて、止めるに止めれない状況が続き、これが結果的に無理強い開催の唯一のモチベーションとなってしまったと言える。まるで止まらない公共事業のようだ。元々盛り上がっていたインバウンド効果にオリンピックをブースターとして開催することで景気回復を狙っていた人たちは、コロナで完全敗戦を食らった訳だ。何事も一寸先は闇と言うが、結局のところは一本足打法で決め打ちしていたところの虚を突かれただけのことだ。慶など、新型コロナによるパンデミックがなくてもオリンピックのせいで地方の公共工事の工期が遅れたり資材価格が高くなって出費が増えて景気のマイナス効果があった。東京周辺でしかやられないイベントが地方に経済効果をもたらすことは基本ありえないので、政府と東京都だけで企む無駄な大会だと思っていた。

あとは勝手にやってちょうだい、無駄な税金は使わないでねという感じだ。それでも自国開催でメダルががっぽり取れるなら、拍手してやろう。

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