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2021年7月25日 (日)

「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にかかる開会式及び閉会式制作等業務委託」は最大130億円支払われる可能性がある

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TBSの番組で、ビートたけしが以下のように開会式にクレームを言っていたが、慶もその通りだと思った。

 

「きのうの開会式、面白かったですね。ずいぶん寝ちゃいましたよ」「驚きました。金返してほしいですよね。税金からいくらか出ているだろうから、金返せよ。外国に恥ずかしくて行けないよ」

 

確かにアレでは外国からお笑いものだ。特にひどいのは、開会式の生中継をはしょるようにやたらとビデオメッセージで繋いでいたが、制作費を安くするための常套手段であることは誰の目にも明らかであって、あんなので繋ぐのは意味がないではないか。

そこで、慶の方でいくらかかっているか調べてみた。ちゃんとネットに情報が出ている。

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にかかる各種の発注関係はこのサイトに結果が貼ってある
https://olympics.com/tokyo-2020/ja/organising-committee/procurement-tender/

 

オリパラの開会式及び閉会式については、以下のように入札結果が出ている。

「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にかかる開会式及び閉会式制作等業務委託」に係るプロポーザル方式による選定の結果について(2018年5月29日)
最終審査日時:2017年11月6日(月)
契約者:株式会社電通
契約金額:立候補ファイルの金額を参考として、今後事業費を精査する。後日公表予定。
契約期間:2017年12月1日から2020年12月31日まで
選定理由:
「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会にかかる 開会式及び閉会式制作等業務委託」事業者選定実施要領に基づき、審査委員会において総合的に評価した結果、株式会社 電通の提案書が他者よりも優位と認められたため。
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
https://gtimg.tokyo2020.org/image/upload/production/nfmec03jcakypdc3rksw.pdf

この段階では具体的な金額をネット上では確認できない。要するに中身に応じて契約金額を微調整する総合評価方式による入札だったと思われる。その後、内容が固まった段階で、2019年5月28日の理事会審議用に電通が提出したと思われるプレゼン資料(題名:開会式・閉会式の制作等業務委託契約の変更について)があり、「株式会社電通と締結している開会式・閉会式の制作等業務委託契約の 「契約金額上限額」の変更について承認頂きたい」とある。引き上げ理由は以下の4つの理由による

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(1)変更の必要性
• 現在の上限額は、2020年大会の立候補ファイルで提示した金額を設定
•このたび、演出企画の骨子が固まったため、必要な事業費を骨子に基づいて概算したところ、現行の上限額を超過する見込み
• 東京らしさ、日本らしさを表現する演出内容案の具現化を可能とするため、上限額を増額させて頂きたい
• ただし、組織委員会の厳しい財政状況に鑑みて、他の大会と比べ低い水準での上限額の設定と致したい

 

コレを確認すると、元の入札に入れた契約金額が91億円(入札は4社参加)、変更後は130億円と出ている。91億円で応札して、実際は金額を143%も引き上げてきた訳だ。まずこの点が税金支出の点から問題である。しかも、わざわざ他の大会で使われた費用よりまだ安いですよという資料までつけてである。いやらしい手口である。こういうのを世間では「後出しジャンケン」、あるいは「ゴールポストを動かす」と言う。いずれにしても、オリパラ開閉会式には最大130億円かかりますということになっている。その後、新型コロナウイルスによる延期や内容の変更があったので、最終的に支払い額がいくらになった(なる)のかはネット上では確認できない。

入札時は野村萬斎氏を東京2020総合、山崎貴氏をオリンピック担当、 佐々木宏氏(ブタ演出問題で辞任)をパラリンピック担当とする4式典の演出企画の実施体制を発表し、いずれも現代日本を代表するクリエーターであり、体制的には申し分ないと思わせたが、どうもこれは契約を取るための名義貸しであって、実際は日置貴之氏を総合プロディーサーとする五輪開閉会式クリエーティブチームなる孫組織が仕切っていたようだ。

具体的には、「スポーツブランディングジャパン株式会社」なる、電通と博報堂からスピンオフした人材が作った会社で、スポーツブランディングとか言っているが、要するに個人がやっているコンサルティング会社のことだ。式典のプロデューサーチーム30人超を統括する日置貴之氏のインタビューが以下に掲載されている。ここで、今回辞任や解任劇となった五輪開閉会式のクリエーティブチームに含まれる、元お笑いコンビ「ラーメンズ」で演出家の小林賢太郎氏、作曲家の小山田圭吾氏らの起用が示されている。
↓日刊スポーツのインタビュー記事
https://news.yahoo.co.jp/articles/af580b7d866ab5e89b553cbd4c5cb4818593bcfa

 

ここまでみてきて、金の動きがだいたい分かってきた。電通は野村萬斎氏と山崎貴氏の名前を借りて最大130億円の契約を勝ち取り、これを中抜きして広告代理店をスピンオフした実績不十分な個人会社に丸投げしたということではないか。デーブスペクターが「一体いくら中抜きしたんだ」とツイートしているように、元々十分用意されていた多額の制作費が電通本社で中抜きされて、スカスカの開会式になってしまった可能性が高い。そうであれば、閉会式も中抜きされて金がないので、全く期待できないだろう。この手のイベントは事前に内容が漏れるとサプライズ感がないので秘密裏に行われるが、逆にそのことが杜撰な運営を見逃してしまう温床にもなりかねないということなのだろう。あれだけ安上がりでひどい開会式をやられて、日本国民のプライドが完全に傷つけられた。なにより、五輪開閉会式のクリエーティブチームの選定がいかに杜撰だったかは、直前の辞任・解任劇で既に証明済みだ。野党やマスコミは、もっとこの130億円の行方について、徹底追求すべきである。

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