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2020年7月26日 (日)

豪雨の2020年梅雨を数字で確認

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毎年のことではあるが、梅雨は大雨に見舞われる。必ずどこかで水害が発生する。直近では2018年の西日本豪雨が記憶に新しい。あちこちでゲリラ的に線状降雨帯が出現し、14府県で死者224人となった。特に広島県、岡山県、愛媛県など中四国地方で被害が大きく、岡山県倉敷市真備町地区では大規模な水没映像が全国に衝撃を与えた。今年も九州を中心に豪雨が続いており、熊本県南部を中心に78名の死者と6名の行方不明者が発生している(7月22日現在)。

そこで、どの程度降雨がみられたのか、6月と7月の数字を確認してみる。調べたのは全国11都市である。県庁所在地が8都市、それと九州の3地方都市とした。降水量は7月22日現在の数字である。

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これをみると、仙台市はほぼ平年並みの降雨量となっている。基本的に梅雨のない東北地方は関係なかったということだ。東京と大阪をみると、東京は平年比136%、大阪は145%となっていて、ほぼ平年の1.5倍の降水量となっている。かなり多いと言えよう。豪雨に見舞われている九州を見ると、福岡市が平年比161%、熊本市が142%、鹿児島市が171%となっている。福岡市と鹿児島市は確かに東京や大阪より多いが、豪雨被害が大きかった熊本県の県庁所在地である熊本市が大阪と同じ程度の増加率だというのは意外だった。何より、今回豪雨被害が集中した人吉市を見ると、平年比160%ということで、福岡市や鹿児島市とそう変わらない(元々降水量が多いお土地柄)。むしろ、広島市の方が平年比191%と、人吉よりも降水量が増えて年となっているのだ。ちなみに県庁所在地以外としては、大牟田市が平年比220%、鹿屋市に至っては244%と倍以上降っていて、まさに記録的、驚愕の数字である。

この平年比の数字を見てみると、総降水量も当然重要なのだが、降り方も重要であることが分かる。人吉市の場合は、巨大な線状降水帯が何時間も横たわり、一度にドーンと雨が降り注ぎ、しかも大河川である球磨川が氾濫したことが被害を大きくしたと言える。線状降水帯というのが水害の元凶だということが近年特定されつつある。おそらく過去に発生した水害も同様だった可能性が高い。

今年の梅雨が大雨になった最大の理由は、「梅雨前線がずっと停滞してしかも活発だった」という一言に尽きる。梅雨前線が日本の上空に停滞するから梅雨なのだが、例年だと多少上下したり、時々弱まって雨雲が薄くなったりするのだが、今年はべったり西日本上空に張り付いて動かない。しかも、弱い太平洋高気圧の縁を回り込む南西風、インド洋から中国中南部を抜けてくる湿った西風、それと朝鮮半島に居座って弱く流れ込む北東風が湿舌を産み出し、線状降水帯を何度も形成して雨を降らせ続けたのである。加えて、東シナ海の海水温が高かったことも、降水量を多くした原因として考えられるという。いずれにしても、こんな年はそう滅多にないので諦めるしかないが、防災対策はこういう年が毎年続くという前提で組まないと、水害は減らないだろう。

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