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2020年5月 7日 (木)

タンパク質について考える:良質なタンパク質度を算定

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年齢を重ねると体の至るところでボロが出てくる。そうした状況で、自分は一体何歳まで生きることができるのか、つらつら考えるものだ。もちろん、明日にも交通事故やコロナウイルスなどで死んでしまうリスクもあるが、普通の人はそうした突発的な事故や感染症で死んでしまうリスクを想定せずに生きている。そういう状況でまず第一に気を遣うのは、食事だ。
慶が大好きな偉人の一人である勝海舟は、生前寿命について言及している。彼によれば、普通のものを食っていて、気持ちを強く持っておけば長生きできると言っている。すなわち、「病は気から」という結論である。慶もおそらくそうなんだろうと思う。やはりテレビの画面に出てくる元気な老人(故中曽根康弘、ナベツネ、張本勲ら)は気丈だ。気分から入らないと、長生きは無理なのかもしれない。
しかし、気持ちで変わるということは、普通の食生活で差があまりつかないという意味でもあろう。すなわち、昭和の後半以降に生まれた人たちについては、日々食べている食事で、ほぼ主要な栄養素はまかなわれていて、寿命を短くする要素はそれほどないとみて良い。
逆に、特殊な食事によって寿命が短くなる例がある。それはベジタリアンだ。日本ではベジタリアンは少ないが、欧米では相当なベジタリアン人口がある。そのための食品やお店も多い。特に知識人にベジタリアンが多いものだ。そのベジタリアンは、きわめて短命で有名である。野菜や豆類を中心に食べているから健康的だと思いがちだが、寿命についてみると確実に短い。その理由は、カロリーが低くて代謝活性が落ちることと、何より慢性的なタンパク質不足に陥るからである。特にタンパク質不足はそれこそ致命的である。
三大栄養素のうち、人の健康や寿命へ直結するのはタンパク質である。我々の身体は骨格としての骨の周りに、水とタンパク質で構成された臓器、血液、筋肉、酵素でできあがっている。これらのタンパク質で構成された成分は、常に活動し、不要な細胞は更新されていて、その過程で食事から摂られたタンパク質が部品として使われている。すなわち、新陳代謝を円滑に行うためには、タンパク質を常に摂取しないといけないのである。タンパク質不足に陥ると、細胞の老化が早く進み、臓器の活動も不活発化し、免疫も落ちて病気にもかかりやすくなる。特に筋肉の衰えは顕著で、ベジタリアンのぞっとするほどやせ細った体は、慢性的なタンパク質不足によって筋肉が少なくなっている証拠である。

前置きが長くなったが、この話題を取り上げた理由は、学校給食で肉や魚を食材に使うと高くつくから、竹輪やかまぼこで代用しているというニュースをみたからだ。成長期の子供たちに、タンパク質不足の食事は絶対にあってはいけない。タダでさえ貧相な給食が、栄養学的に劣っては何のための給食制度なのか分からない。そこで、タンパク質のことを少し勉強してみて、慶なりに独自の整理をしてみた。

まずタンパク質というのは、畜肉や魚介類、乳製品、大豆製品に多い。含量としては、畜肉で18~19%、魚介類で16~21%ぐらい。重量のおよそ1/5がタンパク質ということになる。これが野菜や果物になると1%以下で、ほとんど無いに等しい。やはり肉や魚は栄養価が高い。肉を食う高齢者が意外と寿命が長い事実は、タンパク質の摂取量が満たされているためであるという。一方、タンパク質には量だけではなく、質もある。このタンパク質の質は、「アミノ酸スコア」という数字で評価される。我々が体内で絶対に合成できないアミノ酸を必須アミノ酸と言い、これが一つでも不足すると全体が影響を受ける。いわゆるリジンやトリプトファンなどのアミノ酸が不足しがちなアミノ酸と言われている。そこで、慶が独自に良質なタンパク質度を評価する計算を行った。計算は簡単で、アミノ酸スコア(満点は100)とタンパク質含量%に5を乗じて足し合わせ、タンパク質の量と質の両者の影響度を半々に調整した数字を算出した。ここでは便宜的に、Index of Good Protein (IGP)と勝手に命名する。
当然畜肉や魚介類が上位に来るのは分かる。米やパンは野菜よりはタンパク質が多いものの、かなり低い数字となる。豆腐や牛乳も数字が高いが、畜肉や魚介類には及ばない。驚いたのはかまぼこで、鶏卵やエビと同じぐらいの数字なのだ。横浜市の小学校で、エビを止めてかまぼこに切り替えられてかわいそうとかいう報道があった。見た目は確かに貧相かもしれないが、栄養学的には何ら問題がないのである。次回はこのIGPが高くて、しかも安くて国民の非常食ともなり得るかまぼこ(魚肉練り製品)についてつらつら書いてみる。

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