« みんなが応援するツバメの子育て | トップページ | 慰安婦問題のメッキがごっそり剥がれた »

2020年5月29日 (金)

輝かしい1980年代日本における性産業の帝王


Horagai-blow


1980年代。日本がとにかくキラキラ光っていた時代だ。社会に沢山溢れている団塊の世代が30台の後半、最も脂が乗った人々が多数いたから、何から何までアクティブな時代だったのだ。企業業績が絶好調で、日本企業が世界中相手に商売してキラキラしていたのは言うまでもない。今やその団塊の世代も70台の半ばにさしかかりつつあり、すっかり社会は草食系のゆとり世代が働き盛りである。1980年代と2010年代を比較すると、働き盛りのサラリーマンは全然ハードワークしなくなり、家庭では家事見習い。酒はあまり飲まず、車も所有せず、海外旅行も行かない。ブランド品を買い漁ることも無くなった。。ちょっとハッパをかけられると、すぐ逆ギレで上司をパワハラ告発するか、心の病で脱落。これで社会全体の活力が上昇することなど全く期待できない。この状態が官民関係なく、日本中を覆っており、これが日本経済が世界で取り残されている主要因なのである。  さて、その熱かった1980年代は、裏社会も元気だった。特にアダルトビデオ業界が急成長した時代でもあった。そのアダルトビデオ業界で、ある意味でカリスマ的存在だったのが、村西とおる監督だ。1984年にセクシービデオの監督としてデビューした村西は、現役女子大生のお嬢様で、脇毛ボワッーのAV女優黒木香をはじめ、メガネが初々しい野坂なつみ、巨乳女優として活躍した松坂季実子、出演した作品全てがヒットした桜樹ルイら、トップ女優を次々に発掘。その革新的なエロ映像に、団塊の世代をはじめとした働き盛りや若者に受けて、性産業の急激な成長をもたらしたのだ。一時は年商100億円まで行ったそうだ。  どさ回り営業で鍛えられた村西監督の、下ネタを慇懃で軽快な口上でしゃべり倒すおかしさ、愛人関係にあったトップAV女優黒木香のお嬢様トークなど、これまで世間が持っていたAV業界の暗いイメージを完全に打ち破る、明るい性産業という新境地を拓いていたものだ。パンツ一枚でβカムを抱えて自ら性交しながら撮影したり、女性に絶頂に達したらホラ貝を吹かせたりというのは、よく俺たちひょうきん族などで、鶴太郎が真似していたものだ。懐かしいと言えば懐かしい。村西監督の人気はパチンコと同じで、庶民には絶大な支持があっても、警察からは常に追い回されるという国家権力との闘争の繰り返しであった。結果、前科7犯となり、最後は50億円の借金を抱えてしまったのだ。彼が没落したのは、丁度バブルが崩壊するのとほぼ同時期であり、時代の寵児であったことは明白だ。  失われた20年間で、日本はすっかりおとなしくなり、性産業もビデオからネットでの動画配信という流れに変わってしまい、作品性はほとんどないに等しい。だた素人が内職的に性交している動画が出回っているに過ぎない。そこには、かつてのAV産業のようなストーリー性や意外性やエンターティメント性は一切ない、ただの性処理の場に過ぎない。時代は変わってしまったのだ。 このまま忘れ去られる筈だった村西監督だが、「全裸監督」がネット配信されると、その評価が日本以外の外国で高くなっている。アダルトビデオという裏社会を取り扱った映画ということで、通常はタブーとしてあまり評価の対象とならないと思うのだが、これが異常に受けているそうだ。恐らく、性という視点から女性を際限なく解放するというチャレンジ性、一方で性産業を押さえ込む国家権力との血みどろの戦いが縦糸と横糸になって、映画全体にドラマ性を与えているからだろう。なにより、この映画はフィクションではなく、村西監督の自伝、実話なのである。時代の寵児は、表だろうが裏だろうが、歴史に刻むべきである。

« みんなが応援するツバメの子育て | トップページ | 慰安婦問題のメッキがごっそり剥がれた »

恋愛」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。