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2019年10月24日 (木)

ミートボールを考える

食事にお金をかけたくないが、カップラーメンばかり食べるというような不健康な食事は避けたいものだ。簡単に食事を摂るにしても、栄養価はできるだけ落としたくない、カロリーが低ければもっと良い、という時間節約と栄養補充を同時に追求したい人は多いだろう。ご存じのように、3大栄養素というのは、炭水化物、タンパク質、脂質である。このいずれも欠けてはいけないし、偏ってもいけない。ただ炭水化物というのは、基本的に欠乏することはない。なぜなら、小麦粉、米、トウモロコシなど、炭水化物の供給源は十分であり、価格も安いからだ。脂質も肉や乳製品中心の現代版の食事中心になれば、過剰になることはあっても不足することはまずないので、それほど気にすることはない。そうしたなか、タンパク質の摂取が栄養的にポイントとなる。
タンパク質は、基本的に動物性食品から摂取するものだ。植物性のタンパク質というのは含有量も少ないし、栄養学的にタンパク質の質を決定する必須アミノ酸も動物性に大きく劣る。植物でタンパク質の含量が高いのは米と大豆で、質からいうと、動物性には敵わないが、植物性タンパク質で動物性タンパク質と競えるのは大豆タンパク質ぐらいなものだ。
動物性でタンパク質となると、基本的に畜肉、乳製品・卵、魚介類しかない。魚介類は肉より高いので、安い動物性タンパク質となると、畜肉・卵が候補だ。畜肉もコストから言うと、牛肉>豚肉>鶏肉ということになる。安さを最優先すると、鶏肉が良い。さらに畜肉を避けて、畜肉加工品で安いものを探すと、あとは加工食品として売られているハンバーグとミートボールしか残らない。
ミートボールというのは、主に鶏肉のミンチを丸めて焼いたり蒸したりしたものだ。昔、家庭で出ていた時は、牛肉と豚肉の合い挽きを小麦粉と卵を入れてよく練り、たっぷりの油を引いたフライパンで転がしながら炒めて、最後にミートソースを絡めたものだった。要するにハンバーグのボールバージョン。表面はカリカリで、中はジューシーで実においしい家庭料理だった。しかし、今のお母さんたちは、ミートボールを調理して出すことはまずない。冷蔵、冷凍品を弁当に突っ込むだけだ。今や、ミートボールと言えば、この既成の冷蔵品がほとんどだ。しかも格安である。例えば、コンビニの総菜コーナーなど、餃子が6個で300円ぐらいなのに、ミートボールはたったの100円である。実に安い。
6個入って100円である。スーパーだと、この6個入ったのがテープで縛って、3袋セットで160円なんてものもある。
そこで成分を見てみる。栄養価については、「日本ハンバーグ・ハンバーガー協会」に出ていて、転載すると以下のようになっている。
100gあたりの栄養価(タンパク質, 脂質, 炭水化物の順に重量を表示した)
鶏 肉 19 g, 4 g, 0 g
鶏 卵 12 g, 10 g, 0.3 g
ミートボール 12 g, 16 g, 13 g
これをみると、ミートボールのタンパク質含量は鶏卵と一緒、脂質と炭水化物は多い。これは裏側の成分一覧を見れば分かる話で、ミートボールというのは、原料の鶏肉に、牛脂やラードを加え、さらに結着剤として澱粉を加えている。だから脂質と炭水化物が上昇するのである。しかし、タンパク質が鶏卵と同じぐらいで、価格は相当に抑えられているので、食事に取り入れるメリットは十分にある。特にお弁当にはミートボールは定番のおかずである。
慶も食費を削るために、たまに冷凍ミートボールを購入して肉の代わりに入れたりする。カレー、シチュー、鍋、煮物など、ミートボールを入れる料理はあまたある。入れたらそれなりに肉の代用にはなるのだが、そこはしょせん安物加工肉、味は畜肉に比較すると相当に落ちる。なかなか難しい。ビュッフェレストランなどでも、ミートボールとフライドポテトは店側に利益をもたらす商材なので、うずたかく積まれているが、誰も食べようとしない。日本のミートボールというのは、そういう存在なのである。
唯一使えそうなのは、スープモノだ。コンソメスープなどにミートボールを入れると、ボリュームも出るし肉の風味がスープと相性が良く、おいしく食べれる。その延長で、例えばスープ春雨などに入れてもおいしい。キクラゲとミートボールはなぜか相性が良い。滅多にないが、ユズ風味のミートボールがあれば、迷わずこのスープの具として入れたが良い。
何度も言うがミートボールは安物でも栄養価が高い。ミートボール復権のためには、ミートボールを使った料理のバリエーションを拡大することが重要と考える。

Meatbolls

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