« 不動産バブルの猛者(中国)の行く末は | トップページ | 辰砂はやはり弥生時代の重要産品だった »

2019年5月 1日 (水)

漢民族以外で唯一漢字を使い続ける不思議な日本人

漢字というのは、英語でChinese characterと呼ばれている。直訳すれば中国文字である。日本語の漢字は中国古代王朝の「漢」時代に完成した文字という意味だが、どっちにしても中国文字ということだ。要するに中国文字という以上は、中国でしか使われていない、というのが大原則である。もともと中国と接し、その影響を強く受けて来たベトナム、台湾、朝鮮半島も漢字を使用していたが、台湾以外はもはや漢字使用をほとんど止めている。あの小中華として、中国べったりの朝鮮半島でさえ、今は独立国家としてアピールするためにハングルばかりだ(ハングル使用が加速したのは日本統治時代なのだ)。今の韓国人は漢字を読めない人の方が多い。
そうなると、漢民族以外で日常的に漢字を用いているのは、もはや日本人だけ、というのが実態だ。その日本では、これだけ中国への嫌悪感が高まっているのに、漢字使用を止めようという運動は、右翼からでさえ一切起きていない。もはや漢字は日本語の主体であり、ひらがなとカタカナの併用のみでは意思表示できないほど、日本文化と同化している。中国人が日本に来てビックリするのは、街中に漢字があふれかえっていることである。そうすると、中国人的にはひらがなやカタカナが混じって少し変な表示ではあるが、だいたい意味が分かるのである。「身分証明書を提示する」は中国語で「出示您的身份證」であるが、出示=提示、身份證=身分証で、主語と述語が逆になっているだけなので、日本語のままでも中国人は分かる。そうすると、途端に日本への親近感が沸いてくるそうだ。そりゃそうだ、日本人が外国に出かけて、日本の看板をみたらホッとするのと同じ心理である。
これだけ日本人が漢字を使い続ける理由は簡単で、元々文字を知らないところに、中国からあらゆる文化や政体を移植する過程で、漢字表記しないといけない時代が来たからだ。律令体制が確立したのち、ひらがなという漢字を崩した和文字が現れたが、1文字や2文字で定まった意味を示す漢字の便利さをすべてひらがなで置き換えることはできないので、現在のように漢字と仮名の併用法に落ち着いている。韓国も元々漢字とハングルを併用していたのに、なぜに全部ハングルにしてしまったのか理解できない。漢字を混ぜた方が少ない文書量で済んで合理的なのに。

漢字は1文字で複数の意味を示すことができるし、辺やつくりの組み合わせには一定の法則性もあり、意思疎通を行う上で合理性の高い文字である。最近になってその有用性が見直しされている程である。日本人が漢字使用を止めなかったのは、いきなり漢字使用を強制されただけでなく、その合理性に共感したからに違いない。

« 不動産バブルの猛者(中国)の行く末は | トップページ | 辰砂はやはり弥生時代の重要産品だった »

学問・資格」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 不動産バブルの猛者(中国)の行く末は | トップページ | 辰砂はやはり弥生時代の重要産品だった »