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2018年9月22日 (土)

新醤油ボトルでクラシックテーブル調味料復権の狼煙か

慶もだんだんと昔話が増えてきたが、今日はテーブル調味料について述べる。昭和50年代までの飲食店では、テーブルの脇に調味料が置いてあった。今でも中華料理屋に行くとコショウやソースや酢があったりするが、昔は円形でプラスチックの調味料ケースが置いてあって、「醤油」「ウスターソース」「酢」「塩」「コショウ」「七味唐辛子」「爪楊枝」などが一揃い置いてあったものだ。また定食屋では、マヨネーズも常温で置いてあった。いつの時代から、これら調味料はテーブルから撤去され、料理は完璧なまでに、すべて味付けされた状態で出てくるようになった。例えばトンカツ定食なら、テーブルのソースをカツとキャベツにかける、唐揚げ定食なら塩コショウ、うどんには七味唐辛子、それ以外はだいたい醤油だった。
その後、ドレッシングなるものが出てくるようになってから、このテーブル調味料が撤去されるようになった気がする。ドレッシングは基本的に冷蔵保存だから、出しっ放しという訳には行かない。ドレッシングがそういう扱いとなると、他の調味料も同じように撤去され、必要な時に店員に持ってくるようにリクエストすることになる。
また世の中が潔癖症となり、またお店側もリスク管理などがやかましくなると、テーブル調味料は「使い回し」というイメージがついてしまい、例えばノロウイルスがくっついた手で調味料を触ったら、そこから他の客に感染するリスクがある。そもそも出しっ放しだと、前の客がこぼした醤油やソースの見た目が悪いというクレームも出てくる。そういう諸情勢を勘案すると、もうテーブル調味料は撤去してしまえ、ということになったのだろう。しかし、テーブル調味料を減らした結果として、料理の味付けが濃い方へ偏ってしまった気がする。昔はむやみに味付けはせずに客に出して居た。年寄りなどは味が薄いものを好むから、薄めで出しておけば、胃腸の弱い年寄りも食べれるし、味が薄いと感じれば、テーブル調味料でお好みに応じて調整できたのである。その行き方の方が遙かに合理的である。今みたいに、味が濃すぎる料理ばかり出されては、例の大磯町の小中学生のように、味の薄い給食を食べないなどと言ったトラブルの原因となる。そもそも塩分や油脂超過が日常化してしまう。
こうしたなか、キッコーマンが画期的な商品を市場に投入してきた。「しぼりたて生醤油」である。独特のボトルに入っていて、醤油は1摘ずつ出て来て決してたれない。醤油とは、必ずたれて、小ボトルの底辺に輪っかができて、ボトルのどこを触ってもベタベタするものというネガティブなイメージを払拭してくれるデザインと機能である。慶も子供の頃からベタベタの醤油差しを触って、間違って服で手を拭こうならシミとなって大変なことになっていた。そうすると醤油差しへだんだんと手が伸びなくなる。しかし、このボトルは空気を遮断する構造となっていて、メーカーによれば、常温でも開封後90日間は風味が維持できるという。確かに実際に使用してみると、醤油の新鮮な香ばしい香りがずっと持続するし、雑味も感じない。香りが良く癖のない醤油となると色んな料理にマッチする。これは元の醤油を加熱殺菌をしていないから、特に醤油本来の香りが保たれているという。この加熱殺菌をしないことと空気を遮断したボトルはセットでないとおいしくならないのだろう。何よりこの特殊なボトルの構造のおかげで、最後の1滴まで使い切れるのである。元々関東方面は色合いの薄い、西日本でいうところの薄口醤油ベースであるが、この雑味のない醤油は何にでも良く合う。恐らく、醤油にこだわる人なら、一度使うと他の醤油に戻れないのではないだろうか。逆に言えば、これまで日本人は、醤油の鮮度にあまり注意を払って来なかった証拠でもあろう。
「液だれがする」「そのままだと場所を取る」「注ぐときに出過ぎる」と言った醤油のマイナスイメージをすべて取り除いたこの商品。この常温保存可能でパッキングした状態の風味がずっと持続し、全くたれない醤油ボトルは、そのままずっとテーブルに置いておけば良い。醤油は刺身や焼魚だけでなく、トンカツ、チキンカツ、唐揚、ステーキ、サラダにも、ウインナー、ベーコン、目玉焼き、納豆にと、何にもで使えるウルトラ万能調味料だ。脂質が多くカロリーの高いドレッシングなどは止めてしまって、本来の醤油中心のテーブル調味料に戻ることは、今の欧風化した油脂使用量の多い食事が増えてきた中では、悪いことではない。
Kikkoman_soy_1

Kikkoman_soy_2

それにしても、大豆を原料とした醤油は日本で生産技術が切磋琢磨されて発展した調味料だ。これほど日本の食生活に溶け込み、最近では和食の広がりによって世界でも消費量が増している。醤油が嫌いという日本人には出くわした記憶がない。醤油は和のイメージだけで捉えられているが、実は肉料理にも良く合う。特に牛肉との相性は抜群で、ステーキ、焼肉、ハンバーグ、煮込み、などなどレパートリーは広い。実際醤油ベースのタレとなると、アメリカで有名な吉田ソースがあり、年商250億円である。醤油の潜在力はすごいものだ。

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