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2017年9月21日 (木)

学校給食のまずさを言う前に普段の塩分摂取を再考しよう

神奈川県大磯町の学校給食において、残飯発生率が全国平均の4倍、時には半分が残されていることもあるという。こういう「わかりやすいニュース」がネットを駆け巡ると、例のごとく、教育委員会や学校、給食を納品している業者叩きがすさまじい勢いで始まっている。
慶は以前学校給食の貧相さについて、このブログで少し書いた。
http://izumiyayoshihiko.cocolog-nifty.com/blog/2014/03/post-4879.html
その後に、今回の神奈川県大磯町の残飯率の高さを問題視する報道をみたのだが、慶はPTAの告発者、ネット民や野党議員の見方とは少し異なる。
というのも、実の父親が手術のために病院に入院した時のことを思い出したからだ。そこの病院は地元ではしっかりとした大病院で、実際に手術も無事に終わって、おかげさまで父親は予後も良好で社会復帰できた。その病院では当然病院食が出るのだが、齢80にもなる父親が、最初の1、2日は完食していたが、3日目ぐらいから、「味が薄くて食えない」とハンガーストライキまがいを始めたのだ。結局半分も手を付けないので、我々家族は代替食を買うために走ったり、ふりかけを用意したりするのだが、結局退院するまで食事が進まずに体重を落としていた。主治医も食欲がないということで、大いに心配していたものだが、まさか酸いも辛いも経験した老人が「味が薄くて食えない」と子供じみたことで食事を避けているとも言えず、「病院は苦手で精神的に弱いのでしょう」とごまかさなければならず、正直参った。
実際ネットを見ると、学校給食よりも網走刑務所の食事の方がまだマシだとか、やたらと給食を叩くネタでありふれている。慶も先行する記事で、学校給食の貧相さを述べている。しかし、学校給食も病院食も、ちゃんと管理栄養士が科学的見地から献立を考えて調理されたものである。3大栄養素にビタミンやミネラル、食物繊維など、日々の健康に必要な栄養素はすべて含まれている。また、健康を害することが知られている塩分量については、目標値以下になるように調理されている。この塩分量がくせ者で、1日10g、健康のことを考えると8gという上限の数字が出ているのだが、これに忠実に従って調理をすると、どうしても味が薄くなるのである。ということは、我々は潜在的に「塩分超過」「むやみに濃厚」な食事をしていることになる。自分が学校給食や病院食を食べてみると、実際にそうだと実感する。味が薄くてまずく感じるのは事実だが、「本来はこの程度が良い」のである。
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今回の大磯町の学校に給食を納品している業者も、異物の問題は多少あるのだろうが、それは難癖程度で、写真を見る限り特に劣悪なメニューとも言えず、他の自治体で出ている「平均的給食の献立」の映像と見比べてみると、品数も多くてバランスが良く、ご飯も結構多めでボリュームがある。要するに、「見た目とボリュームは悪くない」のである。町の入札をクリアしていることから、食中毒などを頻発させる問題業者とも思えない。すなわち、業者側にそれほど非はないように感じる。岡目八目であるのだが、まじめに言われた通り作って納品しているに過ぎない、普通の民間業者であろう。
学校給食は最低価格の食材で最低限の栄養を満たねばならないから、量が少ないとか味が薄いとか具材が貧相とかは言ってられない。湘南というお土地柄、告発しているPTAの親も洋食や外食ばかりで、子供の食育に不熱心で、味の薄い和食に馴致できない子供が多いと思われる。もし、今回の問題を解決するなら、味の薄い学校給食を食べることができない子供は、弁当持参にして貰うしかないのではないか。
この機会に考えるべきことは、我々親世代だけでなく、子供たちも「味が濃い」食事になれてしまい、塩分超過で健康的ではない食生活を送っているという事実を直視することである。文句を言ってネガティブな情報を一方的に拡散させる前に、日々の己の食事を検証しろと言いたい。

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