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2013年11月24日 (日)

表示の問題は底なしである

阪神阪急ホテルズが系列ホテルのレストランで、食材の偽装を行っていた件が一時大きく取り上げられた。社長が居丈高に偽装ではなく誤表示であると何度も強弁していたが、株価が下がると急に辞任会見をするという不規則発言で終わった。誤表示ということは、実際のものと異なっていたというだけのことで、その場合は納入食材より提供食材の方が高いこともあれば、安いこともあろう。しかし、今回はすべて提供食材側が納入食材よりも高くなっている。
系列であまねくやっていたことから、どうみても組織的である。調理人は言われた通りにやっているので、購買部とメニュー担当が一括情報管理していた筈である。あり得ないひどいことをやっていたものだ。あれだけコンプライアンスがやかましく言われているのに、まだこんな会社があったものかと驚いた。実に悪質である。
しかし、慶が考えるに、これは氷山の一角で、調べ始めると底なしに出てくるぞと読んでいた。そうすると、全国でこの偽装表示がどんどん明るみに出たから、「ああやっぱりな」という感じである。
表示とは商品の性質や価値全体を正確かつ短く表現し、消費者から対等な報酬を得ようとする商売行為である。だから現物と表示が異なっていては売買が成立しない。例えばスーパーの商品コーナーでも多数の商品が売られてあり、肉や野菜などは本当かなという怪しい表示もあるが、試食コーナーがあったり、実際に見た目で相当に品質が分かるので見破ることは可能だ。例えば肉など大豆タンパクを赤く着色した水を注入して増量し、色もきれい、肉も軟らかいという加工肉が、「オーストラリア産ロース塊」とかで売られているが、色のついた水を注入する時に針を差し込んだ後がきれいに残っているので、だいたい分かる。魚の乾物などでも、○○サバとか書いてあっても、加工地が中国とか書いてあって安い理由が分かる。なにがしか、少しでも判断材料がちょっとでもあれば、そこから先は消費者の自己責任の世界である。ただ豆腐の大豆やパンの小麦粉がどこ産なのかは、消費者には永久に分からない。たぶん遺伝子組み換えも相当に入っていることだろう。
外食の場合は加工の度合いが大きく、まずもって食材や産地を偽装されてもそれを見破ることは基本的に難しい。「この鯛は天然と書いてあるが、養殖じゃないのか?」と思っても、実際に切り身になった段階では全然違いが分からないので、店側が客の言いがかりで処理しても分からない。たぶん今回偽装の対象となった食材は、すべて偽装しても客が見破ることができないものばかりが見事残っていたものと思われる。また役所も食中毒の問題などへの対応で手一杯で、食材の表示の問題までは手が回らない。基準をつくって「ちゃんとやって下さい」「罰則はこうです」とやってみたところで、この手順を守っているかどうか調べる役人は居ないので、実施はばれるまでやり続けるに違いない。市中の取り締まりのように、警察官がパトロールすれば良いのだろうが、どこまで税金を投入して精度を上げるか微妙なところもある。結局は消費者が商品に敏感になることから始めた方が良いであろう。まずはエビ料理を出す時には必ず尻尾かお頭付として、バナメイエビ、ブラックタイガー、クルマエビ、シバエビぐらいが区別できるように、学校の給食の時間に教育したら良いのではないか。

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