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2013年7月12日 (金)

バブル崩壊後の中国国内を予測

はじけるはじけると言いながら、なかなかしぶとく経済成長をしている中国経済。だが、その成長エンジンである輸出、海外企業の国内投資、賃金上昇による消費増大のいずれかが欠けても、もろく崩れ落ちる危うさは全く変わっていない。中国が領土問題を経済に無理やり結びつけで火を付けたせいで、少なくとも日本企業の対中投資は今後大きく低下することになる。自動車など既に現地生産している部分についても、石橋を叩いても渡らない日本企業は一度でも暴徒に襲われたり不買運動をされれば、さっさと撤退もしくは第三国へのリスク分散の方向で進めていくことになる。日本が投資抑制すれば、通貨危機からの病み上がりで千鳥足のEUも無理をしてシェア争いに参加する必要はない。あと前のめりになるのは台湾と香港とシンガポールに雇用欲しさのアメリカ企業しか残らない。台湾も香港も同じ中華民族だから、実質は国内投資みたいなものである。世界の3極のうち2極に逃げられて、内需だけで乗り切れるほど中国市場は成熟していないから、バブル崩壊へ刻々と秒読みが始まっていることは間違いない。
今の中国は日本の時と同じように、恐ろしいほど不動産投機が過熱して、そして立ちゆかなくなりつつある。従って、中国のバブル崩壊後はまずそこらじゅうに膨大な借金が残る。日本の時もそうだったが、どこにどの位の借金があるのか、しばらく検討がつかなかった。増して、共産主義に市場原理をいれるというダブルスタンダートでかつ情報開示の遅れ、いい加減な統計で真偽が分からない中国の国営企業や民間の成金会社など、どんぶり勘定も甚だしい。借金があってもしばらくは粉飾決算を続けるだろうが、徐々にアバタが現れる。それを国内で返済しないといけないので、当然だが責任のなすりつけあいとなる。そうした中ではスケープゴードも出てきて、暴動やデモの嵐になることは間違いない。日本のバブル崩壊の場合、政府に不良債権は無かったので反政府運動にはならず、税金で助けてもらった住専や大手信託銀行などがマスコミ批判の矢面に立たされた。中国の場合は共産主義社会の強制執行能力を最大限利用し、共産党幹部が濡れ手で粟の投資開発を行って私服を肥やしているので、決して民衆レベルで生活の質が上がっているとはいえない。当然バブルが崩壊すれば雇用が切られたり賃金カットの嵐になるので、この民衆の不満が国営企業や共産党幹部に向けられ、熾烈な暴動が頻発して体制崩壊が進むことになろう。バブル経済がこけて国内に金が回らなくなっても、地方幹部の懐に汚い金がどっさり蓄財されていることは誰でも知っているから、それを全部はき出すまでは暴動は止まらない。天安門の時と異なり、治安維持力を強制的に発揮すれば多くの血が流れて国際的批判を受け、さらに対中投資が冷え込む。だからと行って、一党独裁による権益囲い込みは手放したくない。バブル崩壊前から、既に中国の体制崩壊はセットされていると言えよう。
共産党幹部はシンガポールのような、一見民主的国家に見えて、実際は一党独裁の夜警国家を目指そうとするだろうが、それは甘い。シンガポールのようなコンパクトな都市国家と、中国のような広大な領土を有し、農本社会で構成され、かつ多民族からなる巨大国家をシンガポール方式で運営するなど絶対に無理だ。だいたい中国4千年の歴史で、ひとつの統治機構でずっと運営されたことは戦後の50年間しかない。だからバブルが崩壊したら地方自治を主体とする民主主義に移行するか、腐敗した幹部を全部追放し、不正に蓄財された金を市場に流して、元の自給自足を基本とした農本社会に戻るか、そのいずれかの選択肢かあり得ないだろう。

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コメント

中国がどうなるか興味深いのですが、お偉い経済評論家がさっぱり働いていないようなのですが、どうしてでしょうかね。

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