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2012年12月29日 (土)

Kポップサイが世界を制した

韓国人ラッパーであるサイ(PSY)の「ガンナムスタイル」という曲が世界じゅうでヒットチャートの1位を独占した。そのPVビデオの再生回数は7億回を超え、この手のモノでは史上最高を達成してギネス登録も間違いないということだ。アジアの曲がこれほどヒットしたのは、坂本九以来ではないかとのこと。凄まじい受けようだ。 この曲は何よりPV映像が重要である。YouTubeなどで無料視聴できる。歌詞は朝鮮語で歌っているから、聞いている世界じゅうの人は全く意味を理解できていない。でも、映像としては非常に迫力があって面白いし、だいたいのストーリーは分かる。韓国人お気に入りの七色に装飾されたケバいカラオケバスや、「アパート」と呼ぶ巨大マンション、日本と同じく彫物が入ったヤクザが闊歩するサウナなどが映像に写し込まれていて、なかなか笑える。総じて何かえらく気合いだけ先走りしてグロいのだが、例の馬ダンスが実によく洗練されていて、見た人なら必ず真似したくなるものだ。ダンスの基本は全身で思いを伝えることであり、この馬ダンスは世界じゅうの人たちが「あっぱれ」と感動したことであろう。

Rainbow_bus ただし、馬ダンスの由来は要検証だ。日本のイエローハットのCMでのダンスを明らかにパクっている(この業界ではインスパイヤ-されたという)。馬ダンスに関して、オリジナリティー云々が論議されるのであれば、徹底して比較検討した方が良い。また曲自体も出来の悪いユーロビートである。慶などは、「今更ユーロビートかよ」という感じである。韓国の弱みはいつも、「オリジナリティーに疑義有り」なのである。しかし仮にパクっていたとしても、この世界は最終的に売れたもの勝ちであるし、ダンスに特許性はないから、問題にもならないだろう。 やり方はどうであれ、韓国のがんばりは、アジアの可能性を広げたということで、慶は大いに賞賛する。日本が、韓国が、中国がという変なつばぜり合いではなく、アジアから文化を世界に発信し、どんどん感化していくというスタイルはこれから必要である。受け身ではなく、パッシブに行く。韓国人の積極性がうまく出た形であろう。 最近の韓国の工業製品のみならず、映画や音楽までのすさまじい輸出攻撃は目を見張るものがある。日本のテレビでも韓流スターのみならず、メロドラマやKポップが目白押し。韓国の文化輸出の影響を最も受けているのは、まず日本であろう。人種的に近いからとても親近感があり、加えて高い整形手術技術により、顔立ちが立派に整ったスターがどんどん画面に現われるので、見た目重視の日本人はすぐに飛びつく。馬の前にニンジンを垂らすと、すぐに食らいつくというわかりやすさである。 それにしても、これだけ世界じゅうで売れている曲が、韓流文化に最も敏感な日本だけサッパリ売れないというのは面白い。その原因について全く分からないが、基本的にこれを見ても「カッコいい」と思わないからではないだろうか。日本人はきれいな、キュートな対象物への嗜好が強いので、こういうグロいものは基本的に苦手だ。増してKポップとなれば、イメージとは正反対なので、見ても「何これ」で終りなのだろう。逆に、人種的に近い日本人がこのビデオと音楽に食いつかないということは、ガンナムスタイルが、どこまでも外国を意識して作られた輸出モノであるという傍証かもしれない。

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