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2012年11月26日 (月)

あなどれない激辛食文化

韓国を旅行したことがある人なら当然経験があると思うが、お店で外食をすると必ず紙おしぼりと同時にキムチが出てくる。それも最低5種類以上。ご存じのように、韓国で外食する場合、このキムチはサービスでお会計には入っていない。しかも、おかわり自由である(そう言えばだいぶ前に同じことを書いた)。
Kimuchioh

キムチも実に様々なものがある。釜山の有名なチャガルチ市場をブラブラしたことがあるが、地元の人が調達する食料品店に並んでいるキムチを眺めると、我々日本人に馴染みのある白菜のキムチはメインではあるが、これ以外にも大根、チンゲン菜、ほうれん草、ニラ、レンコン、ワケギ、もやし、ゴボウ、ニンニクの芽と実、ワタリガニ、カキ、果てはだし巻きまで、何から何までキムチに仕上げていてビックリする。「あんたらキムチしか食っていないのか!」と言いたくなるぐらいである。朝鮮半島人は、なぜにそこまでキムチにこだわるのか?
慶が大学生の時に韓国からの留学生が居た。名前はよくある金(キム)さんだ。彼は労働者階級から這い上がってきた苦労人で、頭脳は明晰、軍隊上がりで気力も馬力もみなぎっている。留学するために死ぬほど勉強したそうで、初めて日本に来たその日から日本語堪能で、何をやっても日本人より優れていて、我々ポン助日本人大学生を驚かせたものだ。その金さんだが、日本食には全くなじめず、出てくる日本食すべてに一味唐辛子をかけて食していた。良くテーブルに載っている小瓶の一味唐辛子を、何と1日に1本使い果たしていたのである。すべてに唐辛子をかけてしまっては、元の食材の味は台無しだ。当然我々日本人にとって、韓国(朝鮮)人は「宇宙人」以外の何物でもなかった。
しかし、自分が実際に韓国に乗り込んでこのキムチ文化に触れると、わずか数日間朝鮮料理を経験しただけで、直ぐにはまってしまうのである。何だかんだ言って、キムチはズドンと来て美味しいし、何より目が覚めて元気も食欲も出る。そう、この激辛文化は、新陳代謝を高める嗜好品作用がメインなのである。朝のお目覚めにコーヒーを飲む感覚と同じだ。朝鮮半島人は、毎日3食この激辛でやる気スイッチを入れて、良く食べ、良く働き、ストレスを溜めないようにしている。ある意味、超肉食系ライフスタイルである。これはかの国のタクシーやバスの運転手の運転に如実に表れている。客を乗せた途端、公道はサーキットと化す。それがサービスだと信じて疑わない。それはサッカーの国際試合にも出ている。あれだけしゃにむに走って相手を引きずり倒すサッカーは、とてもではないが日本人にはできない芸当である。あれはキムチとニンニクとショウガの相乗効果に違いない。
それにしても、この激辛効果は侮れない。あまり知られていないが、韓国人のがん、脳卒中、心筋梗塞などの3大疾病の発生率は日本の半分ぐらいである。玄界灘を一つ隔てているだけで、これほど発病率が異なる理由を探れば、食習慣にその解を求めないと説明不能だ。日本人は西洋人と比較すればまだ発病率は低いが、韓国人の低さは特筆すべきである。我々日本人も学ぶものはある筈だ。
韓国の食文化を取り入れてさらに長寿になるのに最もてっとり早いのは、今の漬物(沢庵など)をキムチに置き換えることだろう。激辛だとその分塩分を抑制することができる。同じ発酵食品だから、乳酸菌の量は変わらない。白菜のキムチだけでなく、大根のキムチをできるだけ常食した方が良い。特に朝だ。激辛は目が覚めて一日のスイッチが入る。日本の朝食に大根キムチを常食する。これが草食系でやる気のない若者に喝を入れ、経済発展や生活習慣病の抑制に、絶対に効果があるに違いない(と思う)。

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