2021年9月23日 (木)

エッセンシャルワーカーって訳せないな

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新型コロナウイルスことSARS-CoV-2がパンデミックを引き起こして以来、様々な外来語が押し寄せて来た。そのほとんどは日本語に訳することも可能だが、今回のように、世界同時に一気にコトが進むとそのままカタカナ表記でメディアやネットに広がることになってしまう。いくつか例示してみた。
・ロックダウン
・ソーシャルディスタンス
・クラスター
・オーバーシュート
・エッセンシャルワーカー
・パンデミック
・テレワーク
こうした風潮にワクチン接種担当大臣も、「クラスター=集団感染、オーバーシュート =感染爆発、ロックダウン=都市封鎖ではダメなのか」と提言したほどである。しかし、実態としてはそのままカタカナで使用されている。その背景は、日本語で微妙なニュアンスまで含めて正確に言い換える言葉が見つからないためだろう。
例えば、オーバーシュートという言葉は「行き過ぎる」「度を越す」などの意味があり、何かが過熱・集中しすぎて手が付けられない状態になることを意味する。金融証券用語から派生して使われるようになったので、わかりやすい日本語が存在しないのだ。そのまま意訳すれば、「感染爆発」、「制御不能状態」ということになるが、パンデミックとの違いが良く分からない。良い日本語が見当たらない。
このリストの中でも、一番困るのがエッセンシャルワーカーである。直訳すると「必要不可欠な労働者」と言う表現だが漠としてイメージがわかない。ロックダウンが行われている中で、社会活動を最小必要限回すのに、どうしても必要な仕事(労働者)と言う意味で使われているのだろう。警官などの公務員、病院や消防、学校、スーパー販売員や清掃業者などを意味しているようだ。ただ、いくらロックダウンとは言え、基本的に労働に不必要なものはないのでどこで線引きしているのかハッキリしない。どうしても休めないあるいは在宅勤務ができるかできないかで分けているような感じである。
日本が西洋化した明治時代に、日本の知識層は英語の和訳に大いに知恵を絞った。中国の故事から新たに2文字熟語を作ったのだ。経済や競争や文明という言葉はその時代に編み出された。改めてグローバル化が進んでいる今の時代は、再度明治にやった新しい2文字熟語を創世する努力が必要ではなかろうか。

2021年9月20日 (月)

ようやくワクチン接種が世界並みに行き渡ってきた


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https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/vaccine-tracker/ より

ワクチン接種率が以下となった。

2021年9月17日 公表時点
1回接種人数: 82,677,879 人 (接種率:65.3%)
うち2回接種: 67,204,659 人 (接種率:53.1%)

ワクチン効果が発揮される2回接種を受けた国民がやっと半数を超えた。1回のみは65%で、これは6~7割に達しているOECD加盟国に匹敵する。10月に入るころには、2回接種の人の割合が諸外国に並ぶだろう。慶もおかげさまで2回接種を済ませることができた。
インド由来のデルタ株は放出するウイルス量が従来株の千倍ぐらいあるようで、またレセプターにも効率的にくっつくようで、これまで感染が見られなかった子供も感染している。ご存じのようにワクチンは12才以下には接種できないので、子供が感染するとなると、12才以上が全員ワクチン接種したとしても、12才以下の子供の中でウイルスが再生産を起こして終息しない。何よりデルタ株の脅威的な力は、2回接種を受けた人も感染しており、しかも低い割合ではあるが重症化もするということだ。一体この強烈な株を生み出した最初の1人目のインド人は誰なのか気になるが、調べようもない。
ワクチンはゲームチェンジャーではあるが、相手がどんどん進化するので、それだけではたてうちできない。やはり新薬開発も同時に急ぐしかない。抗体カクテル治療が承認されて、一定の効果を示しているが、点滴でやらないといけないので、特殊な治療薬だ。町医者でもできる注射、可能なら自分で服用できる錠剤レベルの新薬を急ぐ必要がある。特効薬とワクチンが揃えば、矛と盾が揃って、今回のパンデミックからの出口が見える。
新型ウイルスによる恐怖は、リスクを語る時には必ず項目の一つとして出されていた。新型インフルエンザが差し迫った危機ということで、ニワトリの殺処分は熱心にやっていたが、今回の新型コロナウイルスによるパンデミックを受けて、この程度の対策では危機を乗り越えられないことがハッキリした。新型インフルエンザがヒトーヒト感染を引き起こしてパンデミックに到るというところまで想定しておかねばならない。他のウイルスも同様だ。当然その場合も行動制限のみならず、ワクチンと新薬開発にスピードが求められる。日本は今回どちらも出遅れてしまった。いや、いまだに有事の対応について体制が整っていない。これだと、新しい病原体どころか、外国勢力によるミサイル攻撃でさえ右往左往するのだろう。 早く有事法制について国会で議論をすることだ。 

 

2021年9月18日 (土)

コロナ対策より権力闘争のまっただ中

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政権運営に行き詰まった管総理が政権運営を放り出した結果、総理大臣ポストに突然穴があいたものだから、自民党内は権力闘争にスイッチが入った。日本は議院内閣制なので、日本のトップである総理大臣を国民が直接選ぶことはできない。あくまで政権与党の中で、政権与党の都合による選出方法で総理大臣が選ばれる。過去には派閥力学、派閥の領袖による談合、金の力で総理大臣が選ばれ続けた。この自民党方式による長年の政治とその無責任運営ぶりに辟易した国民は、10年ほど前に野党に政権を委ねたが、民主党があまりにガラクタ過ぎて、結局元に戻ってしまった。
今回の自民党内の首相選出過程は、過去の流れとはだいぶ変わっている。安倍政権時代にたいした能力もなく数回当選した議員が相当数いる。この当選回数が少ない議員は、コロナ禍で与党が失政を繰り返してきた結果、次回の衆議院選挙で落選する危機に晒されている。自民党内の人事が当選回数で決まっている以上、失政を引き起こしたのは当選回数が多い上の世代であり、若い世代は政権運営に関与できていないのに、そのとばっちりで落選する。この世代間のどうしようもない不都合が従来の派閥力学にクサビを打って、機能しなくさせているのである。
いろいろ立候補者が居て、自民党も人材豊富だな思わせるが、結局のところは、上記世代間闘争が水面下で渦巻いていることに変わりない。特に2012年に自民党が与党に返り咲いた時の論考賞の面々(3Aや重鎮)VS自民党の改革派・若手の世代間闘争になっているのだ。前者のいわゆる守旧派は基本岸田議員(中心たる安倍元総理は高市議員支持)、後者は河野議員を担いでいる。河野議員は守旧派の代表格である麻生副総理の派閥に所属している。守旧派の親分の反対を押し切って総裁選に立候補しているのだから、それだけでも相当な冒険なのだが、3Aが抹殺したいぐらい大嫌いな石破議員に直接会って応援を要請した。どこぞの政治評論家が言っていたが、「河野はルビコン川を渡った」というほどの大英断である。
いずれにしても、4人候補者が立ったが、おそらく1回目の投票で総理に選ばれる候補者は居ないので、決戦投票に持ち込まれるだろう。その場合は、守旧派VS改革派・若手の一騎打ちになる。現時点で票は読めない。ただ、どちらが当選したとしても、今回は派閥の締め付けが弱まったことは事実なので、安倍一強の時代からすると潮目が変わってきたのかもしれない。なにより男性と女性の比率が50:50なったことは大きい。

2021年9月14日 (火)

セルフレジの普及についてつらつら考える

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https://blog.goo.ne.jp/kanbow/e/76adf4b6e4b8fe647a188151b8a24aa0 より

 

元々日本は自販機天国だ。1970年代から自販機と店舗販売との間には明確な線引きがあったのだが、これが徐々に崩れてきて、現在は雪崩を打って自販機文化の核心である無人の装置に金を払うスタイルが浸透しつつあるということだろう。
最初にこの流れが起こったのは飲食店、特に麺類や定食をメインにしているお店で、入口で食券を購入するスタイルだ。これは人件費抑制という面もあるが、小規模店舗でクソ忙しい中で回転率を上げないといけない、しかも食の安全も担保する必要がある。そうなると、店員はできるだけ調理と配膳に集中して、会計には参加しないということが合理的な帰結となる。
次にこのスタイルが持ち込まれたのはガソリン給油だ。今やガソリンの給油はセルフがほとんどになった。ガソリンのように商品の質で差別化できない商品は単純に価格競争になってしまうので、人件費が徹底してコスト圧要因となる。結果として、会計も給油も全部セルフにしてしまい、できるだけ消費者に安く提供できるようにするしかない。こういう爆発物を客に直接扱わせることについて、安全第一のお役所はそう簡単に認めないだろうと思っていたが、あっさり普及した。おかげで日本全国どこに行ってもガソリンの価格差が少なく、安心して給油できる状態になった。ただし、スタンドの数は半減して、田舎の国道を走っているとスタンドが全然ないので心配になることがある。
そして、対面会計の牙城であったスーパーなどの小売店で、ついにこのセルフ精算文化が入り込んで来た。理由は、会計処理から、面倒な現金やカードの受け渡しを分離して自動化することで、コスト削減をするためだ。これも人件費抑制が背景にあると言える。そこには非常に殺伐とした風景があるのだが、これが浸透した直後に新型コロナウイルスのパンデミックが発生。スーパーは巣ごもり生活の中でどうしても外せない場所であり、ここでの感染拡大が懸念された。しかし、結果的にスーパーなどでの感染拡大はみられていない。特に店員の感染が少なかった理由として、このセルフ会計の普及が貢献した可能性は十分にある。現金ほど人の手でこねくり回されるものはないかだら。
ただ、支払いのみのセルフレジは支障ないのだが、商品も自らバーコードを通して会計する方法は非常に問題だ。とにかく停滞する。また、バーコードの読み取りトラブルが多いし、酒類は同じくエラーのようなメッセージで一時停止する。客自身に商品をスキャンさせるということで万引きのリスクが高く、客が不自然な動きをするだけでもエラーが出る。店員が通すレジとは、トラブルの発生頻度が桁違いなのである。非常にフラストレーションがたまる。だから、慶はできるだけ店員がスキャンするレーンを選ぶようにしている。
セルフレジもクリップや他の異物を誤って入れてしまうとすぐエラーとなる。現金精算ほど時間と労力をとるものはないのだから、基本はキャッシュレス化だろう。クレジットカードは事業者の手数料負担が大きいので、交通系カードのような気楽さでチャージや支払いができる方向に行けばいいのかなと感じる。

 

2021年9月11日 (土)

テロとの戦いから20年経過、結局は憎しみと虚無感だけが残った

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https://ameblo.jp/poohoowoo/image-12597864645-14760609675.html より

テロ攻撃を受けたペンタゴン(2001年9月11日)

 

今でもハッキリと覚えている。2001年9月11日(火)。慶は晩飯も風呂も終わり、テレビ朝日のニュースステーションを見ていた。番組が始まって台風のニュースを流してしばらく経過した時だろうか、突然ニューヨークから世界貿易センターで事故があったということで、CNNの生中継映像に切り替わった。晴天の青空に高くそびえ立つ世界貿易センタービルが映し出されたが、ビルの上部からモクモクと黒煙が出ている。情報によると、飛行機がビルにぶつかったということだった。どうも事故かなというような報道ぶり。確かにアメリカは個人で飛行機を所有する人が多いので、セスナあたりが間違ってビルにぶつかってしまったのかなと思ってみていた。この時点で、特に大騒ぎするような状況ではなかった。ニュースステーションは関東に上陸した台風のニュースばかり。しかし、こっちは事故の方が気になるので、NHKに切り替えた。こちらは引き続きアメリカからの中継映像を流している。ビル火災が相当ひどそうなので、中の人が煙に巻かれては大変だろうな、特にぶつかったところの上の階の人は下に逃げれないので大丈夫だろうかという感じで眺めていた。

しかし、このNHKの生中継を眺めていたら、いきなり画面の右側から旅客機が猛スピードで現れて、今度は煙が出ているところの下の階にそのまま突っ込んで大爆発を起こした。中継のアナウンサーも悲鳴を上げている。たった今、2機目が突っ込んだとの情報だ。おいおい、一体何が起きているのかさっぱり分からない。これは映画のワンシーンなのか、現実なのか分からなくなってきた。このままずっと中継が続いて、番組はさながら世界貿易センターの事故中継で終わってしまった。しかし、ぶつかったのは紛れもなく旅客機だ。こんな街中で低空飛行するわけがない。加えて同じビルに2機突っ込むなど有り得ない。解説委員は冷静に言葉を選びつつ、状況証拠から判断するとテロの可能性が高いとのことであった。23時を過ぎると、さっきまで煙を吐いていた場所のタワーがなくなっていて、情報によると倒壊してしまったということだ。これは大変だ、全員死亡に違いない。加えて、ペンタゴンでも自動車が爆発して被害が出ていること、さらに別の航空機がハイジャックされているとの情報が次々に入って来る。ブッシュ大統領もテレビカメラの前で、「いまアメリカが何者かに攻撃を受けた」と語っていた。そうか、やっぱりテロか。これは大変だ。とりあえず夜も遅いので、一旦寝ることにした。9月12日(水)、朝起きてテレビを付けると、全テレビ局において、あらゆる角度から飛行機がビルに突っ込む映像、あのペンタゴンが壊れている映像を次々に流して、同時テロが発生と伝えていた。なんともおぞましい映像だ。人が多数乗った飛行機がビルに突っ込んで跡形もなく爆発する映像はひどすぎる。世界中に米軍を展開するペンタゴンに飛行機が突っ込んで一部とはいえぶっ壊れるとか。一体誰が、なんのためにこんな大胆不敵でひどい仕打ちをするのだろうか、怒りだけがこみ上げてきた。

それからの展開はご存じのとおりである。イスラム原理主義のアルカイダが実行組織だということが分かった。ビンラディンが首謀者で、今はアフガニスタンに潜伏しているということも徐々に分かってきた。アメリカは報復に燃えて、またタイミングが悪いことに、当時のブッシュ政権はネオコンと呼ばれる右派強硬派で固められていたので、アフガニスタンへの軍事攻撃準備に入った。それから今年で20年。アルカイダも壊滅させられ、イラクもとばっちりで潰された。しかし、イラクもアフガニスタンも、アメリカが侵攻して民主的な政府を樹立すると意気込んだものの、880兆円近い戦費を投入しても民主的な政府は根付かず、米軍兵士はゲリラ攻撃で命を落とした。そして、ついに先月アフガニスタンからアメリカが撤退して、元のタリバン政権に逆戻りしてしまった。
アメリカが蟻地獄のようなテロとの戦いで足踏みしている間に、中国がしたたかに国力を上げて、気がつけばアメリカを追い落とす位置まで肉薄してきた。もうテロとの戦いで中東の無政府国家に入れ込んでいる余裕はなくなってきた。中国包囲網を早く構築しなければ、アメリカはさらに没落してしまう。それだけ、テロとの戦い作戦は、ベトナム戦争同様に、アメリカの国力を削ぐ結果となってしまった。ここから言えることは、アメリカはゲリラ戦にめっぽう弱いということだ。無人機による幹部殺害もさんざんやってきたが、結局民間人を誤爆したり、次の反米活動人の台頭を促すばかりで、何も解決しなかった。憎しみの連鎖は絶対に切れないということを思い知らされたということだろう。

Twenty years have passed since the war on terror, and in the end, only hatred and emptiness remain
 

I still remember very clearly Tuesday, September 11, 2001. Kei was watching a night TV program "News Station". The program started with the news about the typhoon, and then suddenly it switched to CNN's live coverage of the accident at the World Trade Center from New York. The World Trade Center building towering high in the clear blue sky was shown, but black smoke was coming out of the top of the building. According to the information, a plane had hit the building. It seemed to be an accident. Since many people in the U.S. own their private airplanes, I wondered if the Cessna had hit the building by mistake. At this point, there was nothing to fuss about. The "News Station" was all about the typhoon that had hit the Kanto area of Japan. However, I was more concerned about the accident here, so I switched to NHK. NHK continued to show the news from the US. The fire in the building seemed to be quite severe, and I wondered if the people in the building would be okay if they were engulfed in smoke, especially the people on the floor above where the fire hit.

However, while I was watching this live broadcast by NHK, a passenger plane suddenly appeared from the right side of the screen at a very high speed, and this time it rammed straight into the floor below where the smoke was coming from, causing a huge explosion. The announcer was screaming. A second plane had just crashed into the building. I have no idea what's going on here. I don't know if this is a scene from a movie or reality. The broadcast went on and on, and the program ended up being a live broadcast of the World Trade Center accident. After 11:00 p.m., the tower where the smoke had been coming from was gone, and according to the information, it had collapsed. This is a disaster, everyone must be dead. In addition, we were told that a car had exploded at the Pentagon, and that another plane had been hijacked. President Bush also said in front of the TV cameras that U.S. had been attacked by anyone. So it was a terrorist attack. This is a serious matter. When I woke up 7 a.m. and turned on the TV on Wednesday, September 12, all the TV stations were showing images of airplanes crashing into buildings one after another, telling us that there had been simultaneous terrorist attacks. The images were horrifying. The image of a plane with many people on board crashing into a building and exploding without leaving any trace was horrible. I was filled with anger and wondered who could have done such a terrible thing.

The rest of the story is as you know. It turned out that Al Qaeda, an Islamic fundamentalist group, was the organization responsible. We gradually learned that Osama bin Laden was the ringleader and that he was now hiding in Afghanistan. The U.S. was bent on retaliation, and also because of the bad timing, the Bush administration at that time was made up of right-wing hard-liners so-called "neocons", and they began to prepare for a military attack on Afghanistan. This year is 20 years since then. Al-Qaeda has been destroyed, and Iraq has been crushed in the aftermath. However, in both Iraq and Afghanistan, although the U.S. was determined to invade and establish a democratic government, no democratic government took root even though nearly 880 trillion yen was spent on the war, and U.S. soldiers lost their lives in guerrilla attacks. Finally, the U.S. withdrew from Afghanistan last month, and the country reverted to the original Taliban regime.
While the U.S. is stalling in its anthill-like war against terrorism, China has been steadily increasing its national strength and has found itself in a position to overtake the U.S. We can no longer afford to be absorbed in the anarchy of the Middle East in the fight against terrorism. If we don't quickly build a siege network around China, the US will fall even further. That's how much the war on terrorism has reduced America's national strength, just like the Vietnam War. What can be said from this is that the U.S. is extremely weak in guerrilla warfare. We've done a lot of drone strikes to kill top officials, but it didn't solve anything, because it only led to the mistaken bombing of civilians and the rise of the next anti-American activist. I guess this is a reminder that the cycle of hatred can never be broken.

2021年9月 3日 (金)

パッとしない総理大臣、たった1年でおしまい

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昨年の8月末、持病の悪化で突然総理を辞任した安倍前総理のあとを受けて、当時長年官房長官として安倍内閣を支えてきた管が総裁選に立候補、大派閥の推薦を受けて、ほぼ不戦勝に近い状態で総理大臣の椅子を射止めた。ここで管は解散総選挙を行わず、政策実行で国民へアピールする戦略を打ち出した。携帯電話の値下げ要請、デジタル庁の創設、温室効果ガスの大幅削減、安心安全な東京オリンピック・パラリンピックの開催など具体的な政策を並べ、国民に対して「仕事師」としての自分を強くアピールしたものだ。
農家出身だ、東京に出稼ぎで出てきて苦労したなど、世襲議員ではない、「たたき上げの苦労人」「庶民派」のイメージを強調し、官房長官時代の人脈を活用して、周りの意見や考え方をよく聞いて判断し、人心を掌握できる人物だと思われていた。

しかし、マスコミから聞こえてくる印象は実態とはだいぶかけ離れている。総務大臣や官房長官時代には、官邸主導を徹底するために、お気に入りの官僚を登用し、刃向かう官僚はどんどん人事異動で閑職に追いやる。結果、霞ヶ関の官僚は恐れおののき、忖度という言葉まで流行したものだ。森友・加計問題はその極みであった。官房長官からそのまま日本のトップに躍り出て威勢は良かったが、この忖度官僚が次々に不正で退場処分となった。森友・加計問題で足元をすくわれないよう、検察トップで政権よりの黒川検事長の定年延長をしかけたものの、賭けマージンをマスコミにバラされてあえなく沈、総務省などは、菅のドラ息子と飲食してしまったために、主要な幹部が全部処罰されて出世街道から消えてしまった。その際も、あれだけ子飼いにしていた官僚が消えて行くのを、ただ黙って見送っていたものだ。冷徹、使い捨てとはこのことだ。横浜市長選挙では、腹心の小此木議員を国会議員を辞めさせてでも立候補させたものの惨敗。しまいには、神奈川県連から、総理の選挙応援はしないとまで言われてしまった。

とにかく、自分の思う通りにしないと気が済まない。意見に耳を傾ける素振りもない。そのくせ権力にはしがみつく。わがままジジイ化している。悪いことに国民へ直接語りかける術がなく、マスコミの質問にも真摯に答えない。これが果たして国の舵取りという重い責任を担うことができる政治家なのだろうか。そう思わせる、凡庸すぎる総理だった。人気が落ちるとマスコミアピールとばかりに、コロナ対策を19時と21時のNHKニュースに合わせて発表したり、姑息な対応をやっていたが、そもそもネットに地上波のテレビは食われていて、そんな時間でNHKニュースを観ているのは、高齢者ばかりでほとんど効果はない。

今回起死回生とばかりに大好きな人事権を行使しようということで、自民党の役員や閣僚を一新して選挙に臨もうとしたが、そもそも党の顔が不人気なわけで、管が総理に座ったまま選挙に突入して勝てると思っている人は誰もおらず、そもそも選挙前に人事するのはおかしいという反発を食らって腰砕け状態となって辞任に追い込まれた。結局のところ権力欲に溺れた爺さんなのだろう。正に老害だ。伏線は政権発足当時からあった。日本学術会議の任免権問題だ。共産党に関わりのある大学教授を排除した訳だが、学術会議という政治とは何の関わりもない組織の人事まで、いちいち総理大臣が口出しするのかと驚いたものだ。そう、人事大好きジジイなのだ。地元横浜では、市役所の課長レベルの人事まで口出ししていたようだ。政治家、官僚を人事で抑え込み、意のままに操るのは彼の唯一の十八番だった。だが、最後に伝家の宝刀である人事権を抜刀して振りかざしたものの、その陰で使い捨てにされた人々が累々と横臥していく事実が知れ渡っていて、もう辟易として裸の王様になっており、みんなにそっぽを向かれた。正に、策士、策に溺れるという結果になった。

正直こんな最低の総理大臣に、戦争並の国難であるコロナ対策を任せるなどどだい無理だったのだ。1年で退陣に追い込まれて、国民のほぼ全員が残念と思うことは一切なく、「やっと無能で権力ボケした爺さんが居なくなる」と一息付くのだ。

勝海舟が、政治は誠心誠意で行くしかないと残しているが、他力本願で実力もない、日本国の羅針盤となるビジョンも欠如し、ただただ権力欲ばかりで、それでいてトップの器でない人間が裏工作だけでのし上がった成れの果てがこれだということだ。

次の自民党総裁選は候補者乱立でワイドショー的には注目されるだろう。国民は指をくわえて見ているだけなのだが、権力闘争に縁遠く、視野が壮大で、私利私欲に溺れず、日本国のビジョンを明確に示して未来に投資できる清貧でカリスマ性を備えた人材に絞り込んで欲しいものだ。

2021年8月25日 (水)

シャカタクShakatakuの衝撃

Shakataku-night-birds

1982年の夏過ぎに、イギリスで一風経路の変わった楽曲がヒットチャートの上位に躍り出た。フュージョンバンドのシャカタク(SHAKATAKU)がリリースしたNight birdsである。当時ロック、ポップス、R&Bが中心のヒットチャートに、いきなりフュージョンという、いわゆる喫茶店のBGMのためにあるような分野のバンドが入って来たので驚いた記憶がある。なお、フュージョンというのは「融合」という意味の英語である。音楽分野では、ジャズから派生した他の音楽との境界領域を攻めたものを言うようだ。まあ当時の扱いとしては、「ジャズ崩れ」という感じであった。

Night birdsの和訳歌詞を以下に示す。

風に乗りながら
夜を突き抜けて飛んでいる
夜鳥は美しい翼で
都市の明かりに向かっていく
暗い空を突き抜けて
ゆっくりと鳥たちは降りてくる
再び夜に向かうために
夜鳥はその日に別れのキスをする

このNight birdsもそうだが、シャカタクの基本はベースの小気味よいカッティングと8ビートのリズムに乗せて、生ピアノと爽やかな女性コーラスがさりげなく絡み合うという、実に大人の楽曲となっていた。その傑作群はNight birds、Invitations、Stranger、Easier said than done、Dark is the nightあたりだろう。ロックは汗臭く、ポップスはちょっと前の日本で言うところのジャニーズやAKBよろしく商業的で実質中身がない、R&Bは黒人色丸出しでクセが強い、という、ヒット曲はどれもどっちつかずの状況のところに、いきなり上から高尚でしかし親しみやすい楽曲が突き刺さった印象を受けたものだ。
あれから39年の月日が過ぎて、もうシャカタクのメンバーも既にもうろくする年齢でほとんど活動していない。しかし、当時シンプルだがクオリティーの高さで度肝を抜かれた楽曲群を聞き直してもみて、39年経過しても全く時代の経過を感じさせないレベルをキープしている。39年経っても錆びない曲を、39年前に衝撃を持って聴かせてもらったということで、今更ながらメンバーにはお礼を申し上げたい。

 

2021年8月22日 (日)

武漢ウイルス研究所からのCOVID-19 流出説で新証拠が提示される

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画像(https://thenationalpulse.com/breaking/wuhan-fact-sheet/) 

2021年8月2日、米下院外交委員会のマイケル・マッコール筆頭理事(共和党)および同党スタッフが、「新型コロナの起源 武漢ウイルス研究所調査」と題する報告書(全83ページ)を発表した。その論点は、新型コロナを研究していた中国湖北省武漢市の研究所から流出したことを示す多くの証拠がある」と指摘する衝撃的なものだ。加えて、「圧倒的多数の証拠」により、「2019年9月12日以前に、ウイルスが研究所から流出したことを証明している」と武漢ウイルス研究所がコロナの発生源だと主張している。
これまでトランプ政権の時にも、アメリカの情報機関による調査結果に基づき、「ウイルスが研究所からばらまかれた」と主張されていたが、具体的な証拠の開示は全く無かった。この件に関しては、しばらく音沙汰無かった訳だが、改めて新証拠が提示されたと言える。この報告書について、残念ながら日本ではほとんど報道されていない。そこで、以下にエグゼクティブ・サマリーのみ日本語へ翻訳したので示す。

「新型コロナの起源 武漢ウイルス研究所調査」
エグゼクティブ・サマリー(翻訳版)
世界保健機関(WHO)がパンデミックを宣言してから1年以上が経過しましたが、SARS-CoV-2ウイルスとその原因であるCOVID-19の出現により、世界はまだ混乱しています。世界では、61万2,000人以上のアメリカ人を含む400万人以上の人々が命を落とし、世界の経済は壊滅的な打撃を受けています。このレポートでは、このウイルスの起源を探り、どのようにして致命的なパンデミックになったのかを見ていきます。


武漢ウイルス研究所
昨年9月、下院外交委員会のマイノリティスタッフは、マイケル・T・マコール議員の指示のもと、「COVID-19」パンデミックの起源に関する報告書を発表しました。この報告書では、SARS-CoV-2が武漢ウイルス研究所(WIV)から流出した可能性を指摘していました。 しかし、調査を続けていくうちに、より多くの情報が得られたため、今回の流行の原因として海鮮市場(起源説)を完全に否定することができるようになったと考えています。また、ウイルスがWIVから流出したこと、そしてそれが2019年9月12日以前に行われたことを証明する証拠が圧倒的に多いと考えています。
これは、報告書に記載された以下のような複数の証拠に基づくものです。
・2019年9月12日の深夜にWIVのウイルスとサンプルのデータベースが説明なく突然削除された
・2019年に中国のトップ科学者が表明した安全性への懸念とWIVの異常なまでの定期メンテナンス
・2019年10月に武漢で開催された軍事ワールドゲームの選手が、武漢滞在中および帰国直後にCOVID-19に類似した症状で体調を崩したこと
・ 2019年9月および10月の武漢の衛星画像で、WIV本部周辺の地元病院の患者数が大幅に増加し、COVID-19に類似した症状の患者が異常に多いことが確認されたこと。
・早ければ2019年後半に、人民解放軍の生物兵器専門家がWIVのバイオセーフティレベル4ラボ(BSL-4)の責任者に就任したこと
・中国共産党とWIVで働く、またはWIVに関連する科学者が、WIVで行われている研究の種類を隠したり、隠ぺいしたりする行動をとったことなどです。

遺伝子の改変
この報告書では、WIVの研究者が米国の科学者と共同で、中国政府と米国政府の両方から資金提供を受け、WIVでコロナウイルスの機能獲得研究を、時にはBSL-2の条件下で行っていたことを示す十分な証拠も示されています。この研究の多くは、ヒトに感染しないコロナウイルスのスパイクタンパク質を改変し、ヒトの免疫系に結合できるようにすることに焦点を当てていました。この研究の目的は、パンデミックを引き起こす可能性のあるウイルスを特定し、広範囲なコロナウイルス・ワクチンを作ることでした。多くの場合、科学者たちは、ヒトの免疫系に感染する「キメラ・ウイルス」(他のウイルスの断片から作られたウイルス)を作り出すことに成功していた。このような危険な研究が歯科医院と同じような安全レベル(BSL-2)で行われていたため、天然ウイルスや遺伝子組み換えウイルスが研究室から簡単に逃げ出し、地域社会に感染してしまう可能性があったのです。委員会のマイノリティスタッフは、WIVと直接関係があり、現在のパンデミックが始まる前の数年間に、痕跡を残さずにコロナウイルスを遺伝子組み換えする能力を持った機能獲得型の研究を行っていた科学者も特定しました。アメリカの科学者であるラルフ・バリック博士は、2005年という早い時期に、遺伝子改変の痕跡を残さない方法の作成を支援しました。そして、2016年には早くもWIVで働く科学者が同じことを行うことができました。このことから、SARS-CoV-2には遺伝子組み換えマーカーがないので人為的に作られたものではないとする科学界の主張は、不誠実なものであることは明らかです。我々は、ウイルスが遺伝子操作された可能性を示す十分な証拠があり、この仮説を完全に調査して、それが今回起こったかどうかを判断することが極めて重要であると結論づけている。


隠蔽工作
最初のレポートでは、中国共産党と世界保健機関(WHO)が最初の流行を隠蔽するために行った多くの方法を紹介しました。そして、その隠蔽工作によって、局所的な流行であったはずのものが世界的な大流行になってしまったのです。中国共産党は、医師を口封じのために拘束し、真実を明らかにしようとするジャーナリストを消息不明にした。実験室のサンプルを破壊し、人から人への感染の明確な証拠があることを隠しました。そして、いまだに真の原因究明を拒んでいます。それと同時に、WHOはテドロス事務局長の下、世界にパンデミックの危険性を警告することができませんでした。テドロス事務局長は、中国共産党の言い分を丸写しし、習総書記の操り人形のように振る舞っていた。今回の補遺では、WIVのトップ科学者と米国人科学者ピーター・ダザック博士(Dr. Peter Daszak)が、いかにしてこの隠蔽工作を進めたかについて、さらなる証拠を見つけました。彼らの行為は、ウイルスが研究室から流出した可能性を疑問視する他の科学者をいじめたり、ウイルスが痕跡を残さずに修正できることについて世界に誤解を与えたり、多くの場合、自分たちが行っている研究の性質や、その研究に使用している低レベルの安全プロトコルについて直接嘘をついたりしました。また、米国政府の助成金が海外の研究所で使用されていることに疑問を投げかけ、助成金の監視を強化することを求めています。


次のステップ
この広範な調査の後、私たちはピーター・ダザック博士を議会で証言させるべき時だと考えています。彼がWIVで資金提供した研究の種類については、彼にしか答えられない多くの未解決の疑問が残っています。さらに、私たちは、責任者の責任を追及するだけでなく、将来のパンデミックを防ぐためにも、議会が通過させることのできる法律があると信じています(以下に限定されません)。
中国科学院とその関連団体を制裁する。武漢ウイルス研究所とその指導者を特別指定国民および阻止者リストに掲載し、さらに適切な二次制裁を適用する。適切なレベルの安全性と情報共有を確保できていない学術的、政府的、軍事的なバイオ研究施設に対する新たな制裁を認める。

ここまでが報告書の要約だ。まず、慶が最初に驚いたのはウイルスの改変に関する部分だ。2021年6月の時点で、CDC前所長のロバート・レッドフィールド氏が以下のように疑問を呈していたことが知られていた。


「新型コロナがコウモリから未確認の動物に感染し、そして人に感染して、最も感染力があるウイルスになったというのは生物学的にありえないと私は思った。他のコロナウイルスはそんなふうには人に感染しないからだ。このことは別の仮説の存在を示唆している。それは、新型コロナがコウモリのウイルス由来で、実験室に入り、そこで、ヒトーヒト間で効率的に感染するように研究され、進化したという仮説だ」

要するに、元々コウモリのウイルスだからと言って、そう簡単にヒトからヒトへ効率的に感染するように進化はしない、人為的に改変しないと難しいという意見だ。専門のウイルス学者がそう言っている訳で、無視できない意見である。そこが今回の報告書でも指摘されている。

こうやって要約全体を眺めると、最後に名前が出てきたピーター・ダザック博士というのがキーマンとなっている。実際、2020年1月、WIVは、利害関係があるダザック博士に、WIVが新型コロナの発生源だという陰謀論を抑えるための声明文を出すよう依頼して、2月にその声明文が著名な医学誌ランセットに掲載された。2020年1月の時点では中国国内でのヒトーヒト感染が明確となって患者数が大幅に増えていた時期なので、まだこの時点で研究所から原因となるウイルスが流出したという指摘は出ていなかったのに、この人は自分に非難が来ないよう、先手を打っていた訳だ。報告所が指摘するように、隠蔽工作ととられても仕方ない行動である。

そこで、ピーター・ダザック博士とは何者か、Wikipedeaから経歴を引いてきて翻訳した。

1990年代には、イギリスのサリー州にあるキングストン大学の生命科学部に勤務しました。1990年代後半には渡米し、ジョージア大学生態学研究所やジョージア州アトランタの米国疾病対策センターの国立感染症センターに所属。その後、ニューヨークの共同シンクタンク「Consortium for Conservation Medicine」のエグゼクティブ・ディレクターに就任しました。イギリスの2つの大学と、コロンビア大学Mailman School of Public Healthをはじめとするアメリカの3つの大学で非常勤講師を務める[1]。
2000年に開催された保全生物学会のシンポジウムでは、「新興感染症の複雑な問題」に焦点が当てられていた[5]。2001年には、「人間の環境変化によって引き起こされていない野生動物の新興感染症の例はほとんどなく...また、人間の新興感染症に家畜や野生動物の要素が含まれていないものはほとんどない」と述べている[6]。彼の研究は、新しい病気が野生動物、家畜、人間の集団に与える影響を調査・予測することに重点が置かれており、ニパウイルス感染症、オーストラリアのヘンドラ発生、2002-2004年のSARS発生、鳥インフルエンザ、西ナイルウイルスなどの伝染病に関する調査研究に携わってきた[6]。
2014年からは、EcoHealth Allianceに授与された、コウモリを起源とする新しい人獣共通感染症コロナウイルスの出現に焦点を当てたNIHの6年間のプロジェクトの主任研究員を務めました。 このプロジェクトの目的のひとつは,中国南部のコウモリに生息する重症急性呼吸器症候群関連コロナウイルス(SARSr-CoV)の多様性と分布の特徴を,スパイクタンパク配列,感染クローン技術,感染実験(in vitroおよびin vivo),受容体結合の分析などのデータに基づいて明らかにすることであった[8]。 [この6つの1年間のプロジェクトは、米国国立衛生研究所の一部である国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)から375万ドルの資金提供を受けています[7]。
また,国際自然保護連合,世界保健機関(WHO),米国科学アカデミー,米国内務省などの委員を務めています[1]。 米国科学アカデミー,米国科学・工学・医学アカデミー(NASEM)の「微生物の脅威に関するフォーラム」の委員長であり,One Health Commission Council of Advisorsの監督委員も務めています[9]。
大規模なウイルスの発生時には、Daszakは動物から人間へと種の壁を越えて移動する病気を含む伝染病の専門家として講演に招かれています[9][10][11]。 2014年に西アフリカでエボラ出血熱が発生した際、Daszakは「我々の研究は、新興のパンデミックの脅威を発生源で軽減するための新しいアプローチが、病気が発生した後に世界的な対応を動員しようとするよりも費用対効果が高いことを示している」と述べています[12]。
2019年10月、米国連邦政府が、米国国際開発庁(USAID)の新興脅威部門が運営していたPREDICTという10年前のプログラムを「静かに」終了させたとき[14]、ダザックは、米国が西アフリカでのエボラ出血熱対策に費やした50億ドルと比較して、2億5000万ドルかかったPREDICTははるかに低コストだったと述べた。さらにダザックは、「PREDICTは、パンデミックが発生するのをじっと待つのではなく、パンデミックを未然に防ぐためのアプローチだった」と述べている[14]。
2020年現在、ダザックはWeb of ScienceのHighly Cited Researcherに指定されている[15]。 学術論文での引用に加えて、彼の研究は主要な英字新聞[16][17]、テレビ・ラジオ放送、ドキュメンタリー映画[18]、ポッドキャストなどでも取り上げられている[19]。
2021年現在、Daszakはニューヨークに本部を置くNGO「EcoHealth Alliance」の代表を務めている[20]。 彼の研究は、重症急性呼吸器症候群(SARS)、ニパウイルス、中東呼吸器症候群(MERS)、リフトバレー熱、エボラウイルス、COVID-19などの世界的な新興感染症に焦点を当てている[1][21][22]。
パンデミック前、ダザックとエコヘルス・アライアンスは、米国を拠点とする唯一の組織として、中国でコロナウイルスの進化と感染を研究しており[24]、武漢ウイルス学研究所などと提携していました。米国でCOVID-19のパンデミックが始まった後の2020年4月1日、USAIDは2019年9月に資金が切れたEcoHealthプログラムを6ヶ月間緊急延長するために226万ドルを交付した。 [25][26]カリフォルニア大学は、この延長が「公衆衛生対応に情報を提供するためのアフリカ、アジア、中東におけるSARS-CoV-2症例の検出」と「アジアと東南アジアで過去10年間に収集したデータとサンプルを用いたSARS-CoV-2の動物由来または発生源」の調査を支援すると発表しました[26]。
Peter-dazak

新興感染症の由来や拡大に関する先鋭の研究者であることは間違いない。人類を脅威に陥れる感染症と立ち向かうため、基礎的な研究を推進するという意味で、大いに敬意を払うべき経歴である。

問題は、コウモリ由来のウイルスの研究を行うにあたって、武漢ウイルス研究所と関係を持ったことである。もちろん、中国の研究機関とアメリカの研究機関が連携することは、学術的交流の観点および、過去にもSARSウイルスが中国に生息しているコウモリ由来の可能性が高いといわれていて、アメリカ国内ではサンプルを入手できないことを考えれば、至極当然の流れかもしれない。しかし、中国という国が一党独裁国家であり、サンプルも情報も相手方の都合の良いように捻じ曲げられたり、突然人民解放軍が入り込んできたりする危険性については、かなり無防備で脇の甘い研究者だったと思われる。

アメリカ議会にレポートが提出されて、これから議論が沸騰するかもしれない。ダザック氏が議会に呼ばれて証人喚問を受けるかもしれないが、最初から隠蔽工作のような行動をしているので、否定ばかりして新証言は出てこないだろう。また、医学的あるいはウイルス学的に専門的なことを議会がどこまで追求できるかも見通せない。結局のところ、すべてが状況証拠の積み重ねであって、ウイルスが研究所から流出・拡散したという「決定的証拠」を示している訳ではない。決定的証拠というのは、WIVに同じ遺伝子配列を持ったウイルス株が存在したこと、最初に病院に担ぎ込まれた患者がWIV関係者で、しかも分離されたウイルスが研究所のライブラリーにあった株と同一であったこと、これらの要件がすべて満たされないと証明は難しい。中国側は当初から隠蔽で動いていたことは間違いないし、当然認める訳はないから、中国から新しい情報が出てくることはない。関係者が亡命してきて証言しない限り、決定的証拠を見聞きすることはできないだろう。ただし、ちゃんとした研究者を専任して、ウイルスの起源について徹底調査する活動は続けて欲しい。

2021年8月 9日 (月)

アスリートファーストの五輪だった

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紆余曲折を経た東京オリンピック2020が終了した。日本は過去最多のメダル獲得数となり、開催国としての面目を保ったといえる。ただ、開催前にメダル確実と思われた選手が続々と予選落ちでノーメダルとなった事実も忘れてはいけない。バトミントンの桃田選手、陸上の多田選手、体操の内村選手、テニスの大阪選手、水泳の荻野選手や瀬戸選手などなど。プレッシャーに弱い日本人アスリートの体質は、未だに変わっていないとも言えよう。3年後のパリ大会に向けて、勝って兜の緒を締めなければならない。
元々コロナ禍で強行されたオリンピックなので、興行的なものは最初から諦めていたも同然だ。それも無観客なので、今回のオリンピックはアスリートのために開催されたと言っても過言ではない。選手を起用した企業CMもほとんど無かった等しい。しかし、テレビの画面を通じて、我々はアスリートから大いに元気を貰った。アスリートの躍動は、コロナ禍でもいささかも衰えておらず、この点が「開催して良かった」という気持ちになれる唯一の源泉だった。それ以上でも以下でもない。
大会関係者の新型コロナウイルス感染者数は累計で430人と予想以上にかなりの数になった。地方から警備のために参加した機動隊員などにも感染者が出ていて、やはり首都圏滞在は相当な感染リスクなのだと思い知らされた。それでも東京都の市中で毎日4千人、陽性率20%の感染が起きていることと比較すれば、かなり安全な運営だったと言える。正に選手も関係者も世間から完全隔離状態だった。
正直オリンピックが終わってしまうと、コロナ不況という現実に直面することになる。ワクチン接種は遅いながらも進んでいるが、どうもウイルスの変異の方も進んでいて、2回のワクチン接種だけでは流行を完全に押さえ込むことは難しそうだ。

2021年8月 8日 (日)

オリンピックでもガラパゴス丸出し

Cardboard-bed
紆余曲折を経て、東京オリンピック2020が開催された。多くの各国選手団やプレス関係者が来日して日本の様子を世界に向けて発信している。ポジティブなものやネガティブなものまで色々な情報発信のされ方をしているが、慶が気になっているのは段ボールベッドだ。

基本的に段ボールの耐久性ばかりに興味が集中していて、やれ2人で寝れないようにしているアンチセックスベッドだとか、何人乗ればぶっ壊れるかという、ネガティブな情報ばかりが流れている。

中国メディアでも、日韓の放射能フリー弁当を巡る諍いを引用した上で、「段ボールベッドや有償サービスの冷蔵庫などは笑いものとなっており、今回の五輪運営は選手の福祉という点で大きな欠陥がある。開催国として日本は大いに反省をすべきで、外国を批判すべきではない」と主張している(何故か上から目線の論評)。食事や選手村の位置どりなどには何も文句はないので、段ボールベットと冷蔵庫やクーラー(日本語表示のリモコン)に難癖が集中しているようだ。

なぜにベッドに話題が集中するかと言えば、結局のところ、「なぜベッドが段ボール製なのか?」という根本的なところを、相当丁寧に、しかも選手1人1人まで行き渡るようにちゃんと説明しないからこうなるのだ。もしそれでも普通のベットが良いという選手がいれば、普通のベットに交換するサービスまで用意しておくことが「おもてなし」である。被災者ではあるまいし、強制的に段ボールベッドに寝かされたら、そりゃ文句も出るだろう。協力メーカーとしてはマットレスや枕の方に興味を示して欲しいのに、世界的に見て段ボールのイメージが悪すぎて、残念ながら、他の努力の部分がすべて吹き飛んでしまっている。

選手村はいずれマンションとして分譲されるので、わずか2週間の滞在のための調度品なら、出来るだけ一時的に拵えて、しかもリサイクルできたが良い、結果として、災害時の避難所で実績のある段ボールベッドにしようというだけの発想だ。コレは日本人相手なら通用する理屈だが、外国人はいきなり段ボールベッドに1ヶ月も寝かされれば、必ず文句言ってくる。そもそも台風も津波も地震もない国の人にとって、避難所という概念そのものがないのだ。そう、ガラケーと同じく、ガラパゴス論理なのである。再利用して環境に優しいと言いながら、クーラーはレンタルでほとんどが廃棄されるとか、用意した関係者用の弁当は4割も捨てられているとか、全然環境に優しくない運営をやっている。ベッドだけリサイクルしたって、他で無駄が多ければご破算である。プレスセンターもフロアだけで中にも周りにも何もない東京ビックサイトにセットして、ほとんど陸の孤島状態で不満続出。とにかくこの五輪運営委員会のチグハグな対応はひどいもんだ。
新型コロナウイルスによるパンデミックからこの五輪まで、日本の膿は出尽くした感がある。コレが今後の日本再生に繋がる肥やしになれば良いが、官僚主導の細部上手のトータル下手を繰り返している限り、修正は無理なのかもしれない。

«最強のアペタイザーかもしれない「ところてん」